サラリーマンSEよりも収入が多いと言われるフリーランスSE。しかし、不安定なイメージからか結婚しづらいと感じている人も少なくありません。
そこでこの記事では、IT業界の営業時代に私が実際に見たエピソードをもとに
- フリーランスSEの婚活
- フリーランスの人と結婚するメリット・デメリット
- フリーランスで家庭を持つ事に不安な人へのアドバイス
といった事について解説していきます。
結論から言うと、フリーランスだからと言って結婚できないと思う必要は全くありません!逆に柔軟な働き方ができて良い場合もあるんですよ。
フリーランスのインフラエンジニアとプログラマーの社内恋愛
まずは、私が実際に見たフリーランス同士で結婚したケースを紹介します。
夫は30代半ばのインフラエンジニア、妻は30代前半のプログラマーという夫婦で、どちらも趣味は旅行。忙しい現場でがっつり稼いだ後は、しばらく休みを取ってのんびり各地を旅行するというスタイルが印象的でした。
私が奥様の方を営業で担当したときはすでに結婚されていたのですが、結婚まではハードルがあったそうです。
同じ現場で知り合い交際スタート
二人はインフラエンジニアとプログラマーで担当する分野こそ違いましたが、同じ案件に参画したことで知り合いました。案件終了後の打ち上げで意気投合し、ほどなくお付き合いするようになったそうです。
彼はインフラの基礎を、彼女はJavaやPHPの基礎をお互いに教え合っていて、専門外の知識も増えたことで常駐先からの評価も上々でした。
フリーランスという理由で親から結婚を反対されるも無事結婚
私から見ると、幸せそのものだった二人ですが、二人が結婚する前は彼女のご両親が結婚にあまりいい顔をされなかったそうです。
「不安定な仕事の人とは結婚させられない」
「家や子供の事でも苦労する」
「正社員にならないと結婚は認めない」
など、辛辣に言われたと聞いています。
結局、彼女の方が「私も同じ仕事をしている。私が彼のご両親に同じことを言われたらどう思う?」と問いかけたことがきっかけで彼との結婚を認める方向になりましたが、結婚を反対されたことは今でも二人の心に残っていました。
その後彼は正社員に、彼女はフリーランスを続けることに
フリーランス同士で結婚した二人でしたが、結婚して1年後、旦那様が私の会社の正社員として採用される事となりました。
きっかけは、引っ越しを検討していた賃貸物件の審査に落ちてしまった事でした。前年に長期で仕事を請けなかった時期があり、収入に対して家賃が高すぎると判断されてしまったのではないか、と仰っていました。
いつかは家を持ちたいと考えていた二人は「これではローン審査も難しいのではないか」と一旦正社員になる事を考えたそうです。
ただ奥様は旦那様の仕事の都合に合わせて働き方を変えていきたいという思いが強かったので、今までどおりフリーランスで仕事を続けています。
結婚におけるフリーランスのメリット・デメリット
フリーランス・契約社員・アルバイトなどの「非正規雇用」が就業者全体の38.3%(2019年度)となっている昨今、フリーランスの人や非正規雇用の人が結婚するケースもどんどん増えてきています。
フリーランスの人が結婚すると、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
結婚におけるフリーランスのメリット
フリーランスが結婚で感じられるメリットは以下の通りです。
・世帯年収が高い事が多い
・家事育児の負担をカバーしやすい
クライアントからの報酬が100%入ってくるフリーランスは、クライアントからの報酬に関わらず一律の給与であるサラリーマンよりも収入が多いです。案件が途切れず参画している場合は、年収もサラリーマンより高い人が多いでしょう。
また残業がほとんどない案件や在宅案件を選べば、家庭に人手が必要な時も協力しやすいです。ママがフリーランスの場合は、好きなタイミングで社会復帰も可能。スキルさえあれば、かなり柔軟な働き方ができるでしょう。
結婚におけるフリーランスのデメリット
逆に、フリーランスは結婚においてデメリットもあります。たとえば、
・収入が不安定になりやすい
・ローンや保活に苦労する
という事です。スキルがさほど高くない場合は特に、案件と案件の間(無収入期間)ができやすいです。案件ごとの単価はフリーランスの方が高いですが、収入が無い期間が増えれば増えるほど年収は減ってしまいますよね。
また一般的に収入が不安定なフリーランスは、サラリーマンに比べてローンの審査も通りづらいです。持ち家を考えた時に金利が高くなってしまったり、頭金がより多く必要になる人も少なくありません。
あとは保育園激戦区で子育てする場合、フリーランスという事だけで点数が引かれる事も。自治体によりますが、希望の園に入りづらくなる事も頭に入れておかなければいけません。
フリーランスで結婚できるか不安になっている人へ
続いては、フリーランスという事だけで結婚を反対されている人や将来が不安な人に向けて、IT業界で多くのフリーランスの方と接してきた私からちょっとだけアドバイスさせてください。
正社員だから安心!の時代は終わりつつある
正社員が安定していると言われるのはどうしてでしょうか?
「終身雇用があるから」
「年功序列で自動的に給与が上がっていくから」
「年金がフリーランスよりも多く貰えるから」
と言われますが、果たして本当にそうでしょうか?
たしかに日本の企業でクビになる事はほとんどありませんが、異動などで好きな仕事がずっと続けられる保証だってありませんね。
給与の上がり方は、一部上場の大企業以外はかなり緩やか。しかも源泉徴収で引かれる金額も上がるので手取りがほとんど増えていきません。年金だって、そもそも今の現役世代が年金を満足にもらえる保証もありませんよね。
正社員であっても「安定」「安心」とは限らない時代になってきているので、フリーランスが結婚相手に良くない!なんてことはないのです。
フリーランスはサラリーマンよりも有能な人が少なくない
フリーランスで仕事を軌道に乗せられる人は、社会的に見てもかなり有能です。自分で仕事を取りに行く能力、仕事を全うする責任感、人間関係を構築する能力などが必要なので、仮にサラリーマンとして働いていたとしても成功する可能性が高いです。
言われたことをこなすだけ、毎日「仕事行きたくないなあ」と考えているサラリーマンよりも、毎日イキイキ働くフリーランスの方が人間的にも魅力的だと思いませんか?
フリーランスの結婚で一番のハードルは不安定!複数エージェントに登録を
ただ2020年の新型コロナ流行でも、非正規雇用やフリーランスのエンジニアが多数終了する案件が発生しています。結婚を考えている人で、これからもフリーランスでやっていきたいと考えている人は、なるべく不安定になるリスクを取り除いていかなくてはいけません。
たくさんの案件情報をもらえるようにするには、複数のフリーランスエージェントに登録するのが一番。今のうちに、より多くのエージェントに登録を済ませておきましょう。