未経験からエンジニアに転職する人は、案外少なくはありません。
実際、ここ何年かエンジニア不足が叫ばれています。未経験でも採用するという会社も、決して少なくはないでしょう。
ただし、未経験からエンジニアに転職するのが難しくないわけではありません。エンジニアは向き不向きも激しく、コーディングができても向いていない人はなれなかったり、なれたとしても続けられなかったりします。
そこで、未経験からエンジニアに転職したい人へ、エンジニアの向き不向きと未経験から転職するときのポイントを紹介しましょう。
転職を決める前にチェック! 【エンジニアに向いてる人の特徴】
エンジニアに転職するかどうか決める前に、まずは自分がエンジニアに向いているかどうかをチェックしましょう。本記事では向き不向き両方紹介しますが、この章ではエンジニアに向いている人の特徴を5つ紹介していきます。
勉強が苦にならない人
勉強しなければならないのは、エンジニアに転職する前だけではありません。エンジニアになった後も、勉強は続きます。「一生勉強 一生青春」という相田みつをの言葉がありますが、エンジニアはまさに仕事を続ける限り「一生勉強」する仕事です。
IT技術は日々進化しています。昔はSFとして描かれてきた「携帯電話」「さまざまな機能のある端末」も、今ではスマホという形で当たり前になっていますよね。ARやVRも10年前は実用なんて程遠かったのに、今ではゲームをメインとしてさまざまな場所で使われています。
技術分野それ自体の進歩もありますが、それを作るのに使う言語や環境・ツールも進歩しているんです。
その進歩・進化に対応するため、勉強する必要があります。
さまざまなことに興味を持つ人
エンジニアには、興味関心という気持ちがとても大切です。新しい技術などを学ぶ必要がある仕事なので、新しいものに興味関心を持てないといけません。興味がなくても勉強自体はできますが、興味がある人とは超えられない差が生まれます。
几帳面な人
細かいことを気にするタイプの人の方が、そうでない人よりエンジニアに向いています。開発をしていると、バグやエラーは付き物です。開発過程で一度もバグらないシステムは、ほとんどないでしょう。
それを逐一修正しているため、世に出回るシステムは致命的なバグなどが少ないです。逆に言えば、致命的なバグを起こしているシステムは修正が不適切か不十分だった可能性があるということでしょうね。
バグを起こさないようにするにも、バグを修正するにも、細かいところに気がつく方が有利です。几帳面な人ほど、バグ発生率は低い傾向があります。
面倒くさがりな人
意外かもしれませんが、面倒くさがりな人や怠惰な人の方がエンジニアには向いています。面倒くさい、楽をしたいという気持ちは開発において原動力になるんです。面倒くさいから開発のためにツールを作ってプロジェクト内で配ったり、楽をするための対策をしようと思えますから。
自分の正しさを信じられる人
エンジニアが感覚派より論理的思考の人の方が向いている仕事だということは、言うまでもないことでしょう。
自分の論理を頑なに信じられる人であれば、よりエンジニアに向いています。自信家と言い換えることもできるかもしれませんね。自信家の人は、自分が正しいと信じられるまで情報を集めたがります。情報からシミュレーションを行い、大丈夫だという確信を得ようとするんです。
つまり、そのような人は自分の中にある論理や思考をその裏付けをもととして、形にできるということでしょう。
その性格と行動は、エンジニアの仕事の役に立ちます。
転職を決める前にチェック!【エンジニアに向いていない人の特徴】
ここまで、エンジニアに向いている人の特徴を紹介してきました。ただ、未経験からエンジニアへの転職を決める前に、エンジニアに向いていない人の特徴を知ることも大切です。自分がエンジニアに向いているかどうか、しっかりと見極めましょう。
ITにあまり興味がない人
IT自体にはあまり興味がないけど手に職をつけたいからエンジニアになろう、というような考えの人も昨今は少なくありません。転職エージェントで勧められたから、将来性のある職業だから、という理由の人もいるでしょう。
ただ、エンジニアはIT業界やWeb業界など自分が目指す業界への興味が無ければ、続けられません。先述したように、エンジニアは常に勉強し続ける職業です。興味が無ければ業務時間外の勉強を苦痛に感じ、長くは続かないでしょう。
仕事に時間をかけることが苦にならない人
「仕事にかけた時間分だけ努力した証だ」という意見を持つ社会人もいます。残業した人を称えるような感じですね。
その良し悪しは置いておいて、実際「仕事に時間をかけることが苦にならない人」はいます。
そういう人は、エンジニアにはあまり向いていません。
仕事に時間をかけることが苦にならないため、「面倒だから効率化しよう」という考えに至りにくいためです。エンジニアの仕事は、効率が重要。時には自動化ツールを作ったりして効率化することで、開発が円滑に進みます。
エンジニアに向いているのは、「楽をするために努力する」人です。
コミュニケーションが苦手な人
コミュニケーションが苦手だからエンジニアになりたい、という人も中にはいます。確かに世間一般でエンジニアやプログラマーは人と関わらないというイメージがあるんですが、これは全くの間違いです。
実際は逆で、エンジニアは人間ありきの仕事なんですよ。そもそもエンジニアのしていることというのは、人間とコンピューターとの仲介役です。悩みを持つクライアントがいて、その悩みをコンピュータで解決するためにシステムを開発します。
時にはクライアントと打ち合わせをすることもありますし、そもそも多くのプロジェクトではチーム作業をするんですよ。だから、コミュニケーションが苦手な人、嫌いな人は向いていません。
論理より感覚を優先させる人
論理より感覚を優先させる人は、向いていません。
もちろん、感覚的思考も必要ではあります。コンピュータと向き合うときは、論理100%でないとうまくいきません。相手は0と1で動く論理的思考の究極系とも言える存在ですから、当たり前ですよね。
その一方で、人と関わることも多いです。その際、相手の感情を読み取ったり、相手の悩みを推察したりといった感覚的思考も必要になります。
要は「バランスよく考えられる人」が一番良いということですね。
ただ、論理的思考はプログラミングを身につける過程である程度身に付くので、最初から持っている必要はありません。論理的思考を身につけることも意識して、学習を行いましょう。
おおらかな人
あまりにおおらかな人は、エンジニアにはあまり向いていないかもしれません。
エンジニアの仕事は、細かいことに気を配ることの連続です。バグを出さないために気を配り、誰かがバグを出したら原因を究明するために気を配り…。細かい部分で「まあいいか」と思ってしまうような人は、向いていないんです。
他にも、おおらかな人は疑問を抱きにくい傾向があります。エンジニアはクライアントの抱える課題、開発現場の課題、プログラムの課題を見つけなければなりません。そのためには、さまざまなことに疑問を持つ方が都合が良いんです。
未経験からエンジニアに転職するためのポイント
ここまで、エンジニアの向き不向きを紹介してきました。自己分析を行った結果、未経験からエンジニアへの転職に踏み切ろうと決断した人もいるでしょう。そんな人のために、未経験からエンジニアに転職するためのポイントを紹介します。
自分に合った学習方法を選ぶ
未経験でエンジニアに転職するには、転職前にプログラミングなどを学んでおく必要があります。
勉強方法は、さまざまです。
プログラミングスクールや、Progateなどの学習サイト、書籍などですね。近年は最初は学習サイトを使い、次にスクールや書籍に手を出す人が多い傾向があります。
おすすめなのも、その順番です。まずはProgateなどで気軽にプログラミングに触れてみて、好きか嫌いかを見極められます。その後でスクールに入ったり転職したりして、本格的に動き出す方が失敗しにくいです。
とは言え、自分に合った学習方法を選ぶことが最も重要でしょう。独学では楽しさに気づけない場合もありますし、逆にスクールなどで教えてもらうのは苦手という人もいます。
自分はどのような学習方法が一番合っているのか、自己分析をしてみましょう。
ポートフォリオを作る
未経験からエンジニアに転職する際、ポートフォリオは必須です。スキルを見るという意味もありますし、やる気を見るという意味もあります。何かを作ったということで「実践できるスキルがある」ことと、転職にかける意気込みを証明することができるんです。
ポートフォリオを作るタイミングは、一通り基礎学習を終えた後。中には何ヶ月も基礎を復習する人もいますが、結局のところプログラミングは実際に何かを作ってみないと身につきません。
Progateなどである程度勉強したら、その言語を使って作れるアプリなどをつくりましょう。
作品がひとつだけなら、履歴書などに「このようなアプリを作りました」と書くだけでOKです。作品を複数用意する場合は、作品をまとめたサイトなどを作ると良いでしょう。そこに作品の制作意図などを併記しておけば、転職活動はかなり有利になりますよ。
エンジニアになった先のキャリアを想定する
未経験から転職する際、とりあえずエンジニアになることが目標になっているケースがあります。もちろんエンジニアになるという目標は大切ですが、その一歩先の目標を作ってから転職したほうが良いですよ。
近年はエンジニア不足問題の解決に転職エージェントや国が力を入れており、企業側も未経験・経験者問わず積極的に採用するケースが多いです。
それゆえに、1年経たずに転職してしまう人や戦力にならない人を雇ってしまい、未経験者に対して慎重になっている企業も多くなっている傾向があります。「合わないならすぐ転職」という昨今の風潮と合わさって、このような現状になっているのかもしれませんね。
キャリアへの考えが浅い未経験者に対し、すぐに辞めてしまうかもしれない、モチベーションが続かないかもしれないと危惧し、企業が避ける可能性が高いです。
それを防ぐためにも、キャリアパスを考えておきましょう。もちろん、自分の今後のためにもなりますしね。
キャリアパスについて考えるなら、エンジニアのキャリアについて情報収集をしっかりと行う必要があります。転職活動を始める前に、まずはキャリアについての情報収集と自己分析を行い、エンジニアになった先のキャリアを明確にイメージしましょう。
情報収集を徹底する
入社前に思い描いていたことと、入社後に直面する実情とが大きく異なり、転職を後悔する人もいます。未経験転職で、どの業界・職種でも陥りがちなことです。これを防ぐには、とにかく業界の情報と求人先企業の情報とを集めるしかありません。
IT業界やWeb業界など自身が入りたいと思っている業界は実際どのような感じなのか、現状はどうなのか。エンジニアにはどんな職種があり、どんな仕事や態度を求められるのか。そして、求人先企業の風土などをしっかりとチェックしましょう。
そうすれば、業界や企業のことを客観的に判断できるようになります。
年収の期待値は下げておく
未経験者はエンジニアの給料に対して、期待しがちな傾向があります。原因はSNSやYoutubeなどで積極的に情報発信しているエンジニアの、給料の高さでしょう。彼らはエンジニアになって経験を積み、フリーランスになるなどして給料を増加させて今の地位にいます。
そんな人の方が目に付きやすいので、どうしても期待値が上がるんですよね。
ただ、実際は未経験からエンジニアになると最初の年収は200~300万円台です。300万円台あれば、そこそこ良い方でしょう。そこから経験を積んでキャリアパスのために転職をするなどして、給料を上げていくというのがエンジニアの昇給の流れです。
中には自分が関わったプロジェクトが大きく跳ねて、成功報酬的に一時的に給料が上がることもあります。
エンジニアの給料は、積み重ねです。
期待し過ぎな人ほど、ゲームのリセマラ感覚で「より給料の高い業界へ」「より給料の高い企業へ」と転職を繰り返しがちな傾向があります。
そうならないために、期待値は下げておきましょう。
研修の充実度を重視する
未経験からエンジニアに転職する際、研修の充実度は大切です。ポートフォリオ制作や趣味の作品制作で使うツールと、実際に企業が開発に用いるツールはたいてい違います。開発の進め方も、個人と企業とでは全く異なるんです。
つまり、研修はスキルを身に着けた新米エンジニアを実務で使える人材にするために、行われるんですよ。
研修を怠る企業に入ると、実務で使える人材になる前に実務をすることになります。当然無理が出てくるので思うように仕事が進まず、苦労するんです。
研修が充実している企業を探しましょう。
ポテンシャルを含め自分を採用するメリットを伝える
転職活動で大事なのは、自分を採用するメリットを求人先企業に伝えることです。どれだけスキルを持っていても、それを伝えていない人は内定を得られません。
未経験の場合は自分を採用するメリットの裏付けがあまり無いので、ポテンシャルを含めてアピールしましょう。ポートフォリオでスキルとポテンシャルを示し、先述したような「エンジニアに向いている人の特徴」に当てはまる場合はそれを示します。
書類と面接でそこをしっかり伝えられれば、採用率はグッと上がりますよ。
未経験でもエンジニアに転職できる! ただ慎重に考えよう
自分がエンジニアに向いているかどうかをしっかり見極め、転職の準備をしっかりしていれば未経験でもエンジニアに転職できます。
ただ、慎重に考えましょう。自分の性格をしっかりと理解して向いているかどうか慎重に見極め、自分に合った学習方法を慎重に判断し、慎重に転職先を選ぶ…。未経験転職には大胆さも必要ですが、それよりも慎重さが大切です。
慎重に準備を重ねたうえで、大胆に行動し、転職を成功させましょう。