実際のフリーランスエンジニアってどんな感じだろう?既にフリーランスとして活躍している先輩の声って聞いてみたいですよね。
現在フリーランスエンジニアとして働いているYZさんは、正社員エンジニア歴8年、フリーランスエンジニア歴2年というキャリアの持ち主でクラウド系エンジニアとして活躍されています。
フリーランスになって仕事が充実しているだけでなく、働くことに対しての価値観が変わったようです。
そんなYZさんに体験談をいただきましたので紹介します。
目次
先輩フリーランスエンジニアの声・体験談
プロフィール
- 名前:YZ、男性、32歳
- 住まい:神奈川
- 職種:クラウドエンジニア
- 正社員エンジニア歴:8年、フリーランスエンジニア歴:2年
- 正社員時の年収:550万、フリーランスになってからの年収:800万
社員エンジニア時代はどんな仕事をやっていたの?
正社員時代はインフラエンジニアとして主にサーバ・ネットワーク環境の構築案件をメインに担当していました。
会社の方針は幅広い技術を身につけて欲しいというコンセプトから、Windowsサーバ、Linuxサーバ、ネットワークなど幅広い仕事を任せられましたが、個人的に好きな領域は、Web系のサーバで、nginx、ApacheなどOSS系のミドルウェアを使った案件が好きですし、得意だと思います。
ポジション的には入社して4年目にチームのサブリーダーを任され、最終的には5名チームのリーダーとしてプロジェクトを任されていました。外注パートナーもメンバーに入っていたので、外部ベンダーの社員やフリーランスエンジニアの方のフォローも私の仕事でした。
正社員時代の悩みは?なぜフリーランスエンジニアを考えたの?
エンジニアとしての仕事は好きですし、良い仲間に恵まれて楽しかったのですが、正社員の場合はエンジニア職だけやっていれば良いのではありません。事務的な業務も多いし、採用の協力をしたり、イベントの手伝いなど様々な仕事が降ってくるのが大変でしたね。
フリーランスを考えたのは、正社員として勤めていた会社では、課長職以上になると管理職に回されてしまい技術に携われなくなってしまうことです。
私自身の目標はエンジニア職として現場で経験を積み、特定の技術領域においては業界でも注目されるようなエンジニアになること。高い技術力と経験を保有した上で、さらにはマネジメント能力を身につけ、将来的には大規模プロジェクトを技術的な観点から任せられるPMを目指したいと考えていました。
しかし現在の会社では課長職になると(早ければ30代中盤)管理職に回されてしまい、現場で技術に携わることが難しくなります。
そういった背景から、まだまだ技術に携われる会社に転職しようと考え始めたのですが、正社員であれば他の会社に転職しても同じようなものではないかとも考えていました。
知人でフリーランスになったエンジニアがいて相談に乗ってもらったところ、フリーランスであれば会社の方針ではなく自分自身のやりたい技術領域の案件を選べるということに大きな魅力を感じてフリーランスになることを決意しました。
フリーランスになることに対しての不安はなかったの?
フリーランスは初めての挑戦ですからもちろん不安はありました。特に「仕事を紹介してもらえなかったらどうしよう」というのが一番大きな不安でしたので、私の場合は務めていた会社に退職届を出す前からいくつかのエージェント会社に登録して案件の情報を入手するようにしていました。
エージェント会社から紹介を受ける案件は自分が挑戦したい案件が多かったこと、そういった案件が自分自身の対応できる範囲の案件であったこと、また自分が希望する報酬金額の案件も多かったので、フリーランスになることを決意しました。
現在フリーランスとしてどんな仕事をやっている?
現在は大手ウェブサービス提供会社のインフラチームに入り、AWS環境での各種サーバの設計構築を担当しています。
顧客要件をヒアリングして設計に落とし込んだ上で構築し、環境提供するところまでが私の仕事ですが、新しい技術やツールはまずは試してみようというのが現場のポリシーのようで常に最新技術に携われることが楽しいですね。
フリーランスエンジニアになって良かったこと・悪かったこと
実際の業務自体は基本的には月〜金の週5日、10:00〜18:30までの勤務ですので、働き方としては正社員と変わっていません。
フリーランスになって良かったのは、請けた仕事だけを集中して対応できることです。正社員時代はメンバーの勤怠管理や各種精算をはじめ社内から降ってくる様々な業務を行わなければいけませんでしたが、フリーランスになった今は案件のことだけに集中することができます。
また、手取りでもらえる金額も大幅に増えました。ボーナスはありませんが、正社員時代と比べると大幅に報酬が上がったので、生活自体が楽になりましたね。
それと、現場で一緒に働くフリーランス仲間が出来たのですが、みなさんポジティブでモチベーションが高くて勉強になることが多いです。
正社員時代もフリーランスエンジニアと携わる機会はありましたが、やはりフリーランス同士の関係とは違います。新鮮な情報交換ができるようになったのも良かったことの一つです。
悪かったことは、年に一度の確定申告がめんどくさいです。
定期的に領収書などを整理しておけば良いのですが、性格的に溜め込んでしまう性格のようで毎年2月3月は必死です。プロジェクトの納期が重なる時はやっぱりキツいですね^^;
もう一つ、フリーランスになって今の現場が2つ目の現場になります。
今の現場に入ってからは1年以上経過しているので、数ヶ月先や半年先の業務が見えるのですが、フリーランスとして初めて参画した案件は半年程度の短期案件であったため、契約期間終了時はプロジェクト納期と次の案件を探すための面談に追われて大変でした。
問題なく次の仕事は決まりましたが、両方頑張らないと仕事に就けずに食いっぱぐれる不安はやはりフリーランスならではだと感じましたし、自分の場合は長期案件の中でじっくりと仕事をやれる環境の方が合っていると感じましたね。
登録したエージェント会社数と現在利用しているエージェント会社について
私は大手のエージェント会社2社と、小規模エージェント1社に登録しました。
1案件目は大手エージェント会社から紹介を受けた仕事を受け、二件目の現在の案件は小規模エージェントから紹介を受けた案件でお世話になっています。
二件目で、小規模エージェントから紹介を受けた案件に決めた理由は、現場リーダーとの面談で実際の現場の状況を詳しく教えてもらえたからです。技術的に挑戦したい領域であったことはもちろんですが、プロジェクトの良いことも悪いことも包み隠さずに教えてもらえたので、このエージェントなら信頼して付き合えると思い受けることにしました。
エージェント会社にもつ感想
本当に良い案件を紹介してもらえました。現場のチーム内で楽しく仕事ができていますし、営業さんも定期的に現場に来てフォローしてくれてますので大変感謝しています。また事務関連では、請求書など本来私が作らなければいけない書類のフォーマットをエージェント会社側で作ってくれるのもありがたいですね。
強いて不満点を挙げるのであれば支払サイトが45日サイクルと遅いこと。正社員時代から見て入金のタイミングが遅くなってしまったことで、最初の月はやりくりに苦労しました。
将来どのようなキャリアを考えているのか
技術面では、引き続きクラウド系技術をベースに実力を付けていきたいと考えています。
正社員時代は技術力のあるマネージャーポジションというのが将来的な目標でありましたが、フリーランスとして働き、フリーランス仲間と出会ったことで様々な働き方があることを改めて知ることが出来ました。
正社員時代と比べて視野が広がり、自分自身将来どのようなキャリアを積んでいきたいのかが逆に見えなくなってしまったような気はしています。笑
今後、働き方自体も大きく変わってくるような気がしていますので、常に新しい状況をキャッチしつつ個の価値を高めて、時代にうまく適応できるエンジニアを目指していきたいですね。
これからフリーランスエンジニアを目指す方へ一言
フリーランスというと正社員と比べて保証が無く、状況によっては仕事がなくなってしまうというリスクがありますが、基本的な技術的な経験がある上で、勤怠で迷惑をかけない・忙しい時は協力し合うなど社会人としての当たり前のルールを守り、協調性を持って働いていれば仕事がなくなるというケースはあまり無いように感じます。
技術力が高くても勤怠トラブルを起こしたり協調性の無い方は、現場に入ってきても2,3ヶ月で契約を切られていなくなりますが、スキルがそこまで高く無い若いエンジニアでも協調性を持って前向きに頑張っているフリーランスエンジニアの方は契約更新が続いて長く働いているように感じます。
個人的には金銭的に報酬がアップしたのも大きいですが、それ以上に自分自身が挑戦したい技術にがっつり携わっていけれるという観点ではフリーランスが最強だと思いますので、迷っているのであればまずは動いてみることお勧めします。