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ネットワークスイッチの色々:スイッチングハブの機器選定

数あるネットワークスイッチの中でも、家庭内から中小オフィスのポート拡張に利用されるスイッチングハブには、実に様々なバリエーションが存在しています。

ここでは、スイッチングハブの定義から、その機器選定の中でのトレンドについてを、ご紹介していきます。

目次

スイッチングハブとは何か?その定義について

スイッチングハブは主に、家庭内から中小オフィスのポート拡張に使用されます。

メーカーによっては、アンマネージドスイッチや、ノンインテリジェントスイッチなどと呼ばれています。

その「アン」や「ノン」などと、否定的な呼称から察するに、VLAN機能やQoS、SNMP、IPアドレスなどを設定する機能がなく、ひどい言葉で「バカハブ」などと呼ばれていたりします。

それらの機能を廃することで、どのような人でも、接続してしまえば簡単にポートを拡張することができます。

スイッチングハブのメリットは、安価にポート数を拡張し、オフィスの島ごとに配置してLANケーブルの敷設を最小限に留めることができます。

このことから、スイッチングハブは「島ハブ」とも呼ばれているようです。

スイッチングハブの天敵、L2ループの対応機能

ごちゃごちゃしたオフィスで、L2ループが発生した!という原因は、主にこれらのスイッチングハブ間を3台以上繋げてしまったり、1台のスイッチングハブへ同一のLANケーブル同士を繋げてしまったりすることが挙げられます。
一度L2ループが発生してしまうと、そのセグメント上で、データが高速にループを起こしてしまい、原因となるネットワーク機器の電源を切るか、原因箇所のLANケーブルを抜線して収束を待つか、の対応をする必要があります。

ループを検知してブザーを鳴らす「ループ検知機能」や、ループを検知すると該当ポートを遮断する「ループガード機能」など、現在では、このようなL2ループを制御するスイッチングハブも登場しています。

家庭内や中小オフィス向けのスイッチングハブ

スイッチングハブが安価であることは、前述にもご説明した通りとなりますが、旧来より、安価で使い勝手の良いスイッチングハブが、各メーカーより提供されています。

これらのスイッチングハブは、家庭内や大中小オフィスに限らず使用されていることから、需要が高いネットワーク機器となります。

下記、代表的なメーカーをあげてみました。

Buffalo

Buffaloは、家庭向けやSOHO、小規模オフィス向けに、安価でバリエーション豊富なスイッチングハブを提供しています。

LXW-10G2シリーズは、10Gbpsポートを搭載した高速スイッチングハブとなります。

スイッチングファブリックは60Gbpsと、10Gbpsポートが搭載されたスイッチとしては、少々低めのスペック値ですが、10Gbps x2、1Gbpsx4のポート構成であることを鑑みると、十分すぎる位のスペック値となります。

利用方法としては、アップリンクに10GbpsポートをCat6A仕様のLANケーブルで接続し、もう一つの10GpbsポートはAPやストレージに接続、残りの1Gbpsの4ポートにて、他の端末を接続するなどの方法が最適でしょう。

[参考] Buffalo LXW-10G2/2G4

Elecom

OA整備に特化した商品を数多くリリースしているElecomのハブも、安価でおすすめです。

上記のシリーズは、ループ検知機能を搭載しており、故障の出にくい「ファンレス」型のスイッチとなります。

[参考] Elecom EHC-G05MN2-HJB

アライドテレシス

国産メーカーにこだわるなら、アライドテレシスのハブもおすすめです。

比較的タフであり、販売終了後も、長々と活躍しているハブを数多く見かけます。

アライドテレシスがシステムベンダーのオフィス等で採用されるのは「期待値の1Gbpsをほぼ全域で利用できるから」という理由からでした。

他社メーカーのスイッチングハブは、1Gbpsの仕様でも、実際には700Mbpsの帯域しか確保できなかったりすることもあります。

これに伴い、後述のサーバ用スイッチングハブにも利用されることも多い機種です。

[参考] アライドテレシス GS910 Series

Netgear

Netgearは、安価で、狭いところでも設置可能な、スマートなスイッチングハブを提供する事で知られています。

16ポート構成のスイッチでも、筐体の高さは3cm弱と小さく、多くのオフィスや工場などで利用されています。

スイッチングファブリックは8ポート構成で16Gbpsですが、オフィス端末利用においては、十分ではないかと思います。

[参考] Netgear GS108

サーバ周辺や中核ネットワークに使用されるスイッチングハブ

サーバ用途向けや中核ネットワークでのスイッチングハブは「そんなことに使うことってある?」と疑問を持たれるかもしれませんが、仮想サーバ間のデータ通信用に使われたり、サーバのマネジメントポート用に整備されていたり、中核ネットワークからサーバへ分岐させるなど、その活躍は今でも著しいのです。

サーバ用途のハブは、従来のネットワークとは別の、単純なネットワークを介していることが多く「ネットワーク制御を持たないスイッチングハブ」ですので「他のトラフィックが介在しない」環境を最適化する上では、これ以上にないネットワーク機器となります。

ポート数は8〜24ポートあたりまでと制限を持つハブが選ばれることが多く、代わりに、スイッチングファブリックは最大限に欲しいため、高性能なハブが選ばれることがあります。

サーバ用途・中核ネットワークでのスイッチングハブメーカー

その用途に適したメーカーは、HPやFXCになどが選定される傾向にあります。

HP

HPは、サーバ筐体をリリースしていることから、サーバ用途や中大規模オフィス用のビジネスシリーズのスイッチを提供している事で知られています。

このシリーズの上位機種になると、10Gbpsの速度を安定的に確保できるDACケーブルやSFP+用のモジュールを搭載しており、完全にサーバ寄りの構成になっています。

[参考] HPE OfficeConnect 1420 Switch Series

FXC

FXCは、以前からメディアコンバータなどの、サーバルームやネットワークラックに適したネットワーク機器を販売している事で知られています。

こちらも、HPのシリーズと同じく、SFP+用のポートが搭載されています。

スイッチングファブリックも200Gbpsと、絶大な能力を誇っているのが魅力的です。

[参考] FXC ESX1010

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この記事を書いた人

管理人のよしぞと申します。
フリーランス業界で働いている管理人が、業界で働く様々な視点からフリーランスエンジニアに挑戦するためのノウハウを掲載。独立を考えている方にとって手助けになるサイトを目指しています。

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