フリーランスになると、「良いよな自由で」と言われることも出てきますよね。確かに、会社員に比べれば自由でストレスフリーなイメージがあるでしょう。
だけど、在宅フリーランスエンジニアだって辛い!
在宅ワークには現場作業とは違うストレスがありますし、フリーランスエンジニアには会社員と違うストレスがあります。
今回はそんな在宅フリーランスエンジニアにありがちなストレス要因と、その解消法を紹介しましょう。
在宅フリーランスエンジニアのストレス【仕事編】
在宅フリーランスエンジニアのストレスは、大きく分けて仕事面と生活・人間関係面とがあります。まずは仕事面のストレスをそれぞれ簡単に紹介しましょう。
家にいると常に仕事のことが頭に浮かぶ
在宅フリーランスは、家が仕事場ですよね。
本来くつろぎ空間であるはずの家が仕事場になることで、家にいて仕事以外のことをしていても常に頭の中には「仕事」の二文字が浮かぶようになります。これではなかなか落ち着けませんよね。
スタートアップ病
フリーランスエンジニアになった当初は、「誰よりも稼いでやるぞ!」「あのブロガーのようにエンジニアとしてやる!」といった野心を持っていた人も多いでしょう。
だけどフリーランスとして受託開発を続けている中で、その野心を持ち続けるのは至難の業です。たいていの人は角が取れ、「顧客に要求された仕事」のアウトプットだけをし続ける状態になります。
これがスタートアップ病というものです。
ふと、「俺、全然目標に近づいてなくね?」と気づくものの、「でも受託開発で忙しくて余裕が無い」と思い、自身の目標に近づくためのインプットやアクションがなかなかできなくなります。
自覚しているからこそ、辛いんですよね。
常に不安を感じている
フリーランスという働き方は、薄らぼんやりとした不安を常に感じながら、先の見えない霧がかった道を歩き続けることに等しいです。
継続契約がもらえるかわからない。
継続して契約しているとしても、いつ打ち切られるかわからない。
常に安定して案件を受注できるとは、限らない…。
そういった不安と常に戦い続けるのは、なかなかに辛いものです。
質問して回答を得るまでのタイムラグにイライラする
開発をしているうち、案件の概要をもらったときには浮かばなかった疑問点が浮かぶことがありますよね。
現場開発だと、すぐプロジェクトリーダーや上長に聞くことができます。
ただ、在宅だと質問して回答を得るまでにタイムラグがあるんですよね。常にチャットを開いている人も、常にメールをチェックしている人もなかなかいません。クライアントも忙しいですから。
だけど回答をもらわないことには、仕事を進められないわけです。
思ったとおりに作業が進まず、イライラしますよね。
気をつけないとスケジュールが超過密になる
在宅フリーランスエンジニアは、気をつけないとスケジュールが超過密になりがちです。フリーランスは自由というイメージがありますが、ハッキリ言って人によります。
スケジュール管理を徹底していて、上手な人は自由な時間をたっぷり持てるでしょう。
だけどスケジュール管理が甘かったり、下手だったりする人は自由な時間を全然持てません。「残業が辛い」と言っている会社員よりも、ずっと長時間仕事をすることになり、休みすらなかなか取れなくなりがちですよね。
在宅フリーランスエンジニアのストレス【生活・人間関係編】
在宅フリーランスエンジニアには、生活・人間関係面のストレスもあります。仕事のストレスに比べればシンプルなものが多いですが、シンプルがゆえに辛いんですよね。そんな在宅フリーランスエンジニアにありがちな、生活・人間関係面のストレスをそれぞれ簡単に紹介します。
妙に上から目線のクライアントがいる
一部に、妙に上から目線のクライアントがいたりします。フリーランスは会社員と比べると、立場的に弱い部分があるんです。会社が人を切るとき、真っ先に切られるのが外注先のフリーランス。誰も守ってくれません。
そんな立場の弱さにつけこむように、妙に上から目線で接してきたり、契約金額を下げてきたりするクライアントがいるんですよね。
特に若手のフリーランスエンジニアは舐められがちです。
生活リズムが乱れる
在宅フリーランスは、生活リズムが乱れがちです。仕事とプライベートとの境目が曖昧になり、メリハリがつかずに長時間労働になったり昼夜逆転したりします。
会社員なら「早く会社に行かなければならない」ため、1日徹夜したところで昼夜逆転生活になることはなかなかありません。
ところが在宅フリーランスだと、納期さえ守れば作業開始時刻などは比較的自由です。徹夜したら昼間で寝てしまって、そこから一気に昼夜逆転生活になってしまうことがあります。
生活が乱れると精神も乱れ、ストレスを溜め込みやすくなるんです。
孤独感にさいなまれる
エンジニアはクライアントとの摂政などがあるので、完全に孤独になることはありません。
しかし、直接人と会ってコミュニケーションを取る機会は少なくなります。仕事場である家には、同じ苦労をともにする仲間もいません。孤独感と疎外感を抱いてしまい、仕事の愚痴を言う機会も減り、ストレスが溜まりやすくなります。
運動不足になる
在宅フリーランスエンジニアは、基本的にずっと家にいます。
打ち合わせで出かけることはあるでしょうが、それ以外は家のPCの前です。当然、会社員に比べれば運動不足になりやすいですよね。
運動不足になると腰痛・肩こり・頭痛などが起こりやすくなるだけでなく、健康被害を受けやすくなります。健康が損なわれると仕事も思うように進まなくなり、ストレスが溜まるんです。
そして、運動不足という状況が続くこと自体、ストレス要因になります。
在宅ワークのストレス解消法8つまとめ
在宅フリーエンジニアにありがちなストレスをいくつか紹介してきましたが、大事なのは「それをどう解消するか」ですよね。そこで、在宅ワークのストレス解消法を8つまとめて、それぞれ簡単に紹介しましょう。
ストレス要因と解消法をリストアップして実践する
ストレス要因をリストアップすることで、自分のストレスに気づきやすくなります。
さらに、思いつく限りのストレス解消法をリストアップすることで、受けたストレスをすぐ解消しやすくなるんです。
ストレス解消法は、些細なことでも構いません。たとえば、「音楽を聴く」「読書をする」「映画を見る」「散歩する」「アニメを見る」などです。自分にとって何が気晴らしになるのかを考え、少しでも気が晴れそうなものをリストアップしましょう。
そして、ストレス要因とストレス解消法を対応させましょう。
「この種類のストレスを受けたら、この解消法を実施する」というのを決めるんです。
こうすることで、ストレスを受けたときにすぐ解消できるようになります。
また、「実施した結果ストレスが減ったか」を自己診断するのもおすすめです。
まだストレスが残っていると感じたら、同じ解消法を継続したり、他の解消法に切り替えたりします。
こうすることで、在宅ワークで受けるストレスはかなり解消されますよ。
フリーランス仲間を見つける
フリーランス仲間を見つけることで孤独感がある程度解消され、愚痴も言えるようになり、ストレスが減ります。
フリーランス仲間を見つける方法は、さまざまです。SNSで「在宅フリーランスエンジニア」という情報をプロフィールに書いておき、同じような人をフォローするのでも仲間を見つけられます。
リアルで仲間を見つけたいなら、コワーキングスペースに行くのもおすすめです。
「仕事時間」をカッチリと決める
在宅ワークには、仕事とプライベートとの境目が無くなるという落とし穴があります。
それにより発生するさまざまなストレス要因を解消するには、仕事時間をカッチリ決めるのが効果的です。決めたうえで、仕事時間以外は仕事をしないようにします。
こうすることで自分の時間が持てますし、生活リズムも保てますよ。
さらに、仕事時間を決め、それを守るようにすることで、「時間内に終わらせるにはどうしたらいいか」を考えるようになります。
結果、作業効率化にも繋がるんです。
仕事以外の「インプット」と「アウトプット」の時間を設ける
フリーランスエンジニアになったとき、何か目標を掲げていた人は多いでしょう。仕事を続けているうちに請け負った仕事をやり遂げるだけのマシーンのようになってしまい、目標に近づきにくくなるというストレスがあります。
これを解消するには、仕事に関すること以外のインプットとアウトプットの時間を設けるのが効果的です。
目標を達成するために必要な勉強をしたり、自分でアプリやサービスなどを開発・提供してみたり。
現在請け負っている仕事ではなく、目標に近づくための作業をする時間を作れば、目標に一歩ずつ近づいている実感が得られます。
目標を達成できれば、請け負う仕事の種類が増えるなど仕事にも良い影響がありますし、自ら価値を生み出すことで安定して稼ぎやすくもなりますよ。
連絡待ちは休憩時間だと割り切る
連絡待ちのイライラを減らすには、もう割り切るしかありません。
連絡待ちが発生したら「休憩時間ができた!」と、前向きに考えましょう。在宅フリーランスは休憩を取りたくても、作業があるとそっちに集中しちゃって休憩が取れなかったりします。
連絡待ちのときくらい、心身を休めましょう。
そして、連絡待ちくらい休もうじゃないかと思うことにより、精神的な余裕が生まれ、ストレスを溜めにくくなりますよ。
家でも声を出して体を動かすようにする
在宅勤務による運動不足解消のため、体を動かしましょう。散歩に出るのも良いですが、忙しいときはなかなか長距離散歩はできませんよね。散歩は30分程度ではあまり効果がなく、運動不足解消目的なら1時間以上はかかります。
忙しいときは、家で体を動かしましょう。家でできるストレッチ、筋トレなどがおすすめです。
さらに、家でも声を出すようにしましょう。単純に、気晴らしになります。近所迷惑にならない声量で好きな曲を歌うとか、ラジオアプリで配信してみるとか、方法はさまざまです。
おすすめは、ラジオアプリ。思考の整理・アウトプットもでき、孤独感もある程度解消されます。
どうしてもストレスがたまったら家から逃げる
どうしても家にいると仕事のことを考えてしまったり、ストレスが溜まったりするなら、たまに家から逃避してみるのもおすすめです。
家から逃げることは、在宅ワーク特有のストレスから逃げることを意味します。仕事のことを一時的に忘れられ、休みも取れ、気晴らしにもなりますから。
おすすめなのは、ホテルに泊まることです。安いビジネスホテルで構いません。ホテルに宿泊してゲームをしたり読書をしたり、お酒を飲んで豪遊したりするだけでも、かなりの気晴らしになります。
サウナ付きのカプセルホテルなども、楽しいですよ。
没頭できる趣味を見つける
没頭できる趣味を持つと、「家にいると仕事時間以外も仕事のことを考えてしまう」状態から解放されます。
没頭することで、余計なことを考える暇が無くなるためです。
没頭できる趣味は、人によって異なります。
自分にとって没頭できる趣味とは何かを探るには、「ネット検索」「人のマネ」「昔を思い出す」の3つが効果的です。
検索することで、自分では思い浮かばない趣味の候補が見つかります。その中から興味がある趣味を試してみましょう。
人の趣味を真似することで、新しい世界に触れられるうえに、ハマッたときは知人・友人と一緒に趣味に取り組めるようになります。はじめやすく、続けやすく、孤独感も解消できますよ。
昔のめり込んだ趣味、昔「やりたい」と思っていたけれどできなかったことなどを思い出すことも、自分に合う趣味を見つけるのに効果的です。
昔の趣味や挑戦したかったことを実践してみると、違うハマり方をしたり、子供には踏み込めなかった領域にまで踏み込めたりします。かなり没頭できますよ。
自分に合ったストレス解消法を見つけて、楽しい在宅ワークを送ろう
在宅フリーランスエンジニアには、ストレスがつきものです。
ストレスを無くすことは、なかなかできません。だけど、減らすこと、解消することなら今すぐにでもできます。
在宅ワークをより自由に楽しみ、在宅フリーランスという働き方のメリットをより深く享受するには、適宜ストレスを解消することが必要不可欠です。
自分に合ったストレス解消法を見つけて実践し、楽しい在宅ワークライフを送りましょう。