在宅フリーランスエンジニアは、稼げない。
そんな話がゴロゴロと転がっているかと思いきや、「フリーランスエンジニアは稼げる!」という話もたくさんあります。
在宅フリーランスエンジニアの収入について調べていると、わけがわからなくなりますよね。
そこで、在宅フリーランスエンジニアで「稼げる人」と「稼げない人」との違いを紹介します。
在宅フリーランスエンジニアの収入は自分次第! その理由は?
まず、大前提として「在宅フリーランスエンジニアの収入は自分次第」というところが大きいです。稼げない人の特徴などについて語る前に、その理由をこれからそれぞれ簡単に紹介していきます。
案件を探すのも業務のうち
会社員エンジニアだと、案件を取ってくるのは営業の仕事です。完全に分業されていて、エンジニアがクライアントと打ち合わせをすることがあっても、方々に連絡を取って「案件ください」と言うことはありませんよね。
しかし、フリーランスエンジニアになれば、案件を探すのも業務のうちになります。
自分の営業力が低かったり、案件探しを怠ったりすれば、稼げなくなるんです。
突然収入が無くなることもある
会社員エンジニアは、突然無収入になることはありません。リストラされれば話は別ですが、近年はリストラなどもあまり聞かなくなってきていますしね。
一方フリーランスは、本当に突然収入が無くなることがあります。
フリーランスの立場は弱いです。クライアントに「人員減らそうかな」という動きがあったとき、外注先のフリーランスは真っ先に切られます。
ひとつの案件が終わった後、継続して仕事できるかはクライアントの胸三寸で決まるんです。
契約を打ち切られたとき、収入源が突然亡くなったとき、対処できなければ稼げません。収入が無くなる原因は必ずしもフリーランスエンジニア側にあるわけではありませんが、そこからどうするかは自分次第です。
フリーランスは、誰も守ってくれませんから。自由の対価に責任を負っているわけです。
自分のスキル・努力次第で収入はアップ/ダウンする
フリーランスエンジニアの世界は、会社よりも露骨な実力主義によって成り立っています。
実力の高い人、努力をしっかりして結果も出している人は高い報酬を得るんです。逆に実力が伴っていない人、結果が出せない人はなかなか良い報酬を得られません。
自分のスキルの高低と、努力とその結果次第で、収入が上がることも下がることもあります。
だから、稼げるかどうかは自分次第なんです。
結局のところ…全部自分に責任があるから収入も自分次第
結局のところ、在宅フリーランスエンジニアはすべての責任を自分で負わないといけないということです。
案件を取ってくる責任も、自身の収入を安定させる責任も、業務を遂行させる責任も全て自分で負うことになります。フリーランスは誰にも縛られないとよく言いますが、それは「誰にも守られない」ことも意味していることを忘れてはいけません。
全部自分に責任があるから、収入も自分次第なのだということを念頭に置いたうえで、じゃあ稼ぐにはどうしたらいいかということを考えましょう。
稼げない在宅フリーランスエンジニアにありがちな5つの特徴
在宅フリーランスエンジニアには、稼げる人と稼げない人との二種類がいます。フリーランスエンジニアとして稼ぐには、稼げない人が陥りがちなことを避けないといけません。そこで、稼げない在宅フリーランスエンジニアにありがちな特徴を5つ紹介しましょう。
スキルが低い
単純に、スキルが低い人は稼げません。
前述のとおり、フリーランスエンジニアの世界は徹底した実力社会です。実力が無ければ大して稼げず、安い契約金額で使い潰されるのみ…。厳しい世界ですが、自分で責任を負う以上は仕方のないことですね。
スキルのアップデートを怠っている
現状のスキルがそれなりに高くても、スキルのアップデートを怠る人は稼げません。
というより、「いずれ稼げなくなる」んです。
現役のエンジニアの人がよく言うことがあります。
「一生食っていける技術なんて、この世の中には存在しない」
IT業界は、移り変わりが激しいです。10年・20年前はプログラミング言語といえばC言語で、実際多く使われていました。だけど今からプログラミングを学習しようとする人は、あまりC言語を優先的に習得しません。
10年くらい前はJavaが流行して今でも使われているものの、これから下火になる可能性が指摘されています。
今主流の言語も、数年先にはどうなっているかわかりません。
また、言語以外に関してもそうです。
Webサービスやアプリにも、需要の移り変わりや流行り廃りがありますよね。
それら時代や需要の移り変わりに対応するため、スキルのアップデートをしないといけないんです。
それを怠れば、稼げなくなっていきます。
現状維持を目標にしてしまう
不思議なもので、フリーランスというのは「現状維持」を目的に据えた途端、転落していくことが多いんです。
たとえば、数ヶ月に渡って安定的に、月に30万円稼いだとします。
そこで「月30万円あれば十分だし、自由な時間を確保するために現状維持に努めるか」と思う人は、ダメなんです。
30万円だけ稼ごうという気持ちでは、30万円は稼げません。100万円稼ぐくらいの気持ちで案件をガンガン取ったり努力したりしなければ、30万円というお金は稼げないんです。
理由は単純。
現状維持をしている人は、上を目指していないためです。
現状維持に務めることは、成長しないことと同じなんですよ。そして、成長しないことは衰退と同じです。IT業界を取り巻く状況は、日に日に変わります。他のフリーランスエンジニアは上を目指して努力して、成長するでしょう。
その中で成長しなければ、相対的には衰退しているのと同じなんです。
それに、フリーランス側が現状維持に努めたがったとしても、クライアントの求める条件が変わることはよくあります。
特に、継続して案件をこなしていくうちに、スキルアップやクオリティアップを求められることが多いです。
現状維持ではそれに対応できません。対応できなければ契約打ち切りもありえます。
これが、現状維持を目指したフリーランスが転がり落ちてしまう理由です。
言われたことだけをやっている
「言われたことだけをやっているようじゃ、ダメだ」
会社員をしていても、よく言われることでしょう。
この言葉、フリーランスになった途端に重く実感するんですよ。
クライアントから言われたことをしっかりやるのは大事ですが、それだけではいけません。エンジニアにはクライアントが気づいていない「ニーズ」なども掘り起こし、それを提案してより良いものを作ろうという意識が必要です。
要は「提案すること」と「提案力」が大事ということですね。
提案力が高ければ、案件獲得のための営業活動もうまくいきやすくなります。
付き合いのある顧客を「お得意様」にするためにも、提案は大切です。クライアントが重宝するのは、先述したように「自分が気づいていないニーズを掘り起こしてくれる」「自分だけじゃ気づけ無い問題点や改善点に気づいてくれる」人材ですから。
言われたことだけをこなすのでも、最低限の収入にはなります。
しかし、月30万円以上を安定して稼ごうとすると、提案が大事になるんです。
言われたこと以上の価値を提供できるフリーランスエンジニアに、なりましょう。
自分の価値とその相場をわかっていない
稼げない在宅フリーランスエンジニアには、自分の価値とその相場を理解していない人が多いです。
相場を理解していないと、適切な契約金額の交渉ができなくなります。それだけじゃなく、そもそも「自分が請けるべき案件」と「請けないほうがいい案件」とを見誤る可能性も高いんです。
自分を安売りしすぎたり、逆に高く売りすぎて案件獲得できなかったりします。
稼げる在宅フリーランスエンジニアの5つの特徴
稼げない在宅フリーランスエンジニアの特徴を紹介してきました。今度はそれらを踏まえて、どうすれば稼げるフリーランスエンジニアに近づけるのか、実際に稼いでいる人の特徴から紹介しましょう。
「勉強時間」を設けてスキルアップデートをしている
稼げる在宅フリーランスエンジニアは、仕事時間以外に「勉強時間」を設けています。
言語の需要に移り変わり、流行の技術、サービス・アプリの需要などの情報をしっかりインプットするんです。そして、需要の高い言語を新しく習得したり、流行りのサービス・アプリについて勉強したりします。
つまり、スキルアップデートをしているわけですよ。
凄い人は勉強したうえで、請け負っていないのに流行のアプリを作ってみたりもしているんです。
そうすることでポートフォリオに加えられますし、自分でサービスを提供して稼ぐこともできますしね。
勉強はスキルアップデートに繋がるだけでなく、直接収益に繋がる可能性もあるということです。
積極的に他のエンジニアと交流している
稼げる在宅フリーランスエンジニアは、積極的に他のエンジニアと交流している人が多いです。
他のエンジニアと交流することにより、前述したような「流行り」の情報をキャッチしやすくなります。そのうえ、互いに技術を高めたり、エンジニア仲間経由で仕事を得たりもできるケースがあるんですよ。
孤独にシコシコと仕事をしているだけでは、いずれ頭打ちになります。
他のエンジニアと、交流しましょう。
自己投資をしっかり行っている
フリーランスエンジニアは、お金に関する不安と心配事が多いです。
お金が貯まるのが嬉しく、お金が減るのが怖い!
だから、ケチりがちになります。
しかし、稼いでいるフリーランスエンジニアは、自己投資をしっかりしているんです。特に在宅であるならば、快適な作業環境を構築するための投資は怠りません。当然お金はかかりますが、より効率よく稼ぐのに重要なんです。
在宅フリーランスエンジニアとして長く稼ぎたいなら、仕事道具のPCとその周辺機器類、デスクと椅子はケチらないようにしましょう。
さらに、フリーランスエンジニアにとっての自己投資は、設備・環境面以外にも色々あります。
たとえば、スキルアップのために活用できる関連書籍やWeb講座を購入・購読するなどですね。
また、遊びも回り回って自己投資になるケースがあります。パーッと遊んでストレスを解消して気持ちを切り替えたり、遊びの中で新しいアイデアが生まれたり…。
とにかく、自分のためになること、仕事のためになることにはお金を惜しまないほうが良いですよ。
もちろん、現在の収支状況と相談しながら、使う金額は決める必要がありますが。
複数のフリーランスエージェントに登録している
1社のフリーランスエージェントしか使わない人もいますが、もったいないです。
稼いでいる在宅フリーランスエンジニアは、複数のフリーランスエージェントに登録しています。
複数社使うメリットは、さまざまな案件を比較検討できるところと、紹介可能案件の分母が増えるところにあるんです。
複数エージェントに案件を出すクライアントもいますが、「このエージェントにだけ案件を出す」という方針のクライアントもいます。そういった各エージェントの独占している案件は、意外と多いものです。
だから紹介可能案件の分母が増えますし、分母が増えることで比較対象も増えます。
複数社登録して使うほうが、安定して案件を受注しやすいうえに、比較して自分に合った条件の仕事を選びやすくなるんです。
自ら開発・サービス提供を行っている
誰かから依頼を請けるだけでも、うまく稼げば月50万円以上にはなります。
ただ、年収1000万円以上を稼ごうと思えば、それだけでは頭打ちになりかねません。
年収1000万円以上を稼いでいる在宅フリーランスエンジニアの多くは、自分で何かのサービス等を提供しているんです。
たとえばスマホアプリだったり、Webサービスだったりですね。他にもブログを運営するなどして広告費で稼ぐ人も多いです。
要は企画から提供までを自分ひとりで行い、自ら価値を生み出しているということ。よりたくさん稼ぎたい、年収1000万円以上が目標という人は、ゆくゆくはそうして自分で価値を生み出していく方面にも力を入れていきましょう。
自分の相場を理解したうえで、請ける仕事を「意図を持って」選ぶ
稼げない在宅フリーランスエンジニアの特徴のひとつとして、「自分の価値・相場を理解していない」というのを挙げました。
逆に自分の相場をしっかり理解している人は、稼ぎやすくなります。
自分の契約金額相場は、これまで受注してきた仕事の平均ではありません。
自分の持っているスキル、扱える言語、これまでの実績などを総合して金額化したものです。
まずは、自分のスキルと扱える言語、実績を洗い出してみましょう。そして、そのスキルが求められる案件を探し、契約金額を調べてみてください。ネットで「この言語だとこれくらいが相場」というのがまとめられている場合があるので、そういったサイトを参考にするのもアリです。
そうしていくうち、自分自身の相場がわかってきます。
そして、そのうえで「戦略」を立てましょう。
たとえば、こんな感じです。
・能力向上のため、金額が自身の相場より安いとしても高難度の案件を請ける
・自分の実力だと余裕に対応でき、低い工数で対応可能な仕事を請け、数をこなす
前者は将来の高単価獲得に繋がります。今は安く高難度だとしても、高難度の案件をこなしたという実績が生まれることで、単価が高い仕事を請けやすくなるんです。
後者は自身にとって比較的簡単な仕事を、自身の相場通りまたはそれより少し安い金額で請けて数をこなすことで稼ぐ手法。
これだけだと、ゆくゆくは頭打ちになってしまいかねないので、前者と後者をうまく織り交ぜるのが上手な稼ぎ方だと言えるでしょう。
こういった戦略は自身の実力と、それに見合った金額相場を理解していなければ立てられません。
あくまでも、まずは相場を理解することが大切です。
結論:稼げる在宅フリーランスエンジニアは「貪欲」だ
これまで、在宅フリーランスエンジニアとして稼げない人の特徴と、稼げる人の特徴を紹介してきました。
結局のところ、在宅フリーランスエンジニアで稼げない人に足りないのは、「貪欲さ」なんですよ。
貪欲に自身のスキルを磨く心、貪欲に高収入を目指す心、貪欲により良いものを作ろうとする心…。それらの貪欲さが失われると、みるみるうちに稼げなくなるのがフリーランスの世界なんです。
逆に、稼げるフリーランスエンジニアはみんな貪欲なんですよ。
貪欲にスキルを磨き、戦略を立て、自己投資もして高みを目指す。
これから在宅フリーランスエンジニアとして「しっかり稼ぎたい」と考えている人は、「貪欲さ」をキーワードに、努力を怠らないようにしましょう。