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50代SEでもフリーランスになれる?高年齢エンジニアがフリーに挑戦する際のポイント

50代になってからフリーランスに挑戦するエンジニアが増えています。

実際にエージェント営業として働いていても、50代のフリーランスとお付き合いするケースがかなり増えました。

一昔前、50代でフリーランスというのは考えづらかったですが、今は世の中全体的に案件量が多く、それでいてエンジニアが減ってしまっている実情がありますので、50代であっても案件を紹介してもらえる可能性が増えているのです。

この記事では50代のエンジニアがフリーランスに挑戦するメリット・デメリット、実際に50代のエンジニアが活躍している状況や失敗した状況などを紹介します。

目次

2010年〜2020年で50代SEの需要が大きく変わった

私自身、SE業界にて20年以上働いていますが、一昔前の2010年前後と近年(2020年前後)では50代エンジニアの需要が大きく変わっていること肌感覚で感じてます。

2010年〜2015年は、正直50代SEの需要は非常に低く営業にはかなり苦戦していました。その当時は40代のエンジニアであっても苦戦することがあり、クライアントからは「39歳までのエンジニアでお願いしたい」と言われるケースも当たり前の様にありました。

ただ、その頃は若手のIT業界離れが進んだ時期でもありました。「きつい、帰れない、給料が安い」の「3K」がIT業界の代名詞となり話題になった時期ですね。

こういったことが重なり、近年は若手から中堅層のエンジニアが少なく、逆に40代、50代のエンジニアが増えている状況です。(増えているというか減っていない。割合は増えている)

それと合わせて業界全体の案件量は増えているので、クライアント側としては年齢の高いエンジニアであっても契約して、プロジェクトを回さざるえないといった状況なのだと感じます。

50代でフリーランスになるエンジニアが増えている

さて、ここ数年50代のフリーランスと出会う機会が増えています。以前からフリーランスとして働いていた方もいれば、50代になってからフリーランスにもチャレンジした方もいらっしゃいます。

50代になってフリーランスにチャレンジする理由は様々で、

  • プロジェクトで得た経験を元に、より稼げる立ち位置で働きたい
    元々コンサルやPMで活躍していた方がフリーランスになるケース
  • 会社は定年退職したけど、働ける間は働きたい
    生涯現役スタンスで活躍したい方がフリーランスになるケース
  • 正社員だと管理職に回されるから現場に出たい
    管理職になって数字(ノルマ)に追われるのがキツく会社を退職・フリーランスになるケース
  • 正社員として雇用してもらえないためフリーでも職を探している
    そもそも正社員としての働き口がなく、フリーランスとして仕事を探している

他にもさまざまな理由があるかと思いますが、ポジティブな思考や環境からフリーランスになる方とネガティブな状況からフリーランスを選択せざる得ないケースなど様々です。

50代SEは現場から求められている?

そもそもの話ですが、50代のエンジニアがプロジェクトから求められているかどうかについてお話ししますと、メンバーとしての50代SEを求めている現場は少ないです。

現場側から見た50代SE

50代のエンジニア本人から見たら、経験値を積んでいるからこそ出来ることがあると考えられますが、エンジニア側を使う側(クライアント)はそのように見てくれません。

一般的なクライアントは50代エンジニアに対しての以下のような印象を持ちます。(持つケースがあります)

  • 頑固でメンバーとの強調性がない
  • 臨機応変な対応をしていただけない
  • 若手と比較して単価が高い
  • 単価に見あった働きをしてくれない
  • 最新の技術に対してのキャッチアップ力が低い
  • 話が長くて話の内容が芯を食っていない

もちろん大活躍している50代SEもいらっしゃいますが、クライアントの要望に答えられない方も多く50代エンジニアに対しての印象が悪くなっているのは事実です。

また、実際のプロジェクトを回しているリーダーやマネージャーは、30代〜40代の方が多いです。リーダー立場で考えると、自分よりも年上の方に指示や指摘がしづらいから採用したく無いというケースもあります。

SES会社の営業間でも50代SEは苦戦

クライアントから不人気の50代SEは、当然営業側でも苦戦します。

SES会社の営業は、自社エンジニアの就業に空き期間を作らないことが大切なミッションですから、クライアントから受け入れを拒否されてしまえば、協業パートナーと呼ばれる同業会社にも協力してもらい営業をせざる得ません。

協業パートナー側も50代SEを受け入れる事に前向きなケースは少ないので、

  • 金額を下げる(とにかく稼働優先)
  • 案件を選ばない(本人の希望は聞かない)
  • 商流も気にしない(三次請けでも四次請けでも構わない)

など、あの手この手を使ってでも制約に結びつけるようにします。

仕事が決まらなければ、雇用する会社はそのエンジニアの給料として月数十万の原価が発生しますから必死です。

こんな話をされて良い気分にはならないとは思いますが、多くの50代のSEがこのような目で見られている事は認識しておくと良いでしょう。

50代フリーランスは何か問題がある?と疑われるところからスタート

もう一つトピックを記載します。

フリーランスエンジニアと言えば、一昔前は一人でなんでもこなしてしまうプロフェッショナルな技術者というイメージでしたが、近年は正社員としての働き方(集団での働き方や人間関係)に馴染めずにフリーランスになる方も一定数います。なんらかの問題があって正社員で働けずフリーランスになるケースです。

そういった方は、現場で一定の確率でトラブルを起こします。トラブルを起こした上に責任を放棄する方もザラです。

私自身も数えきれないほどのフリーランスならではのトラブルに遭遇しています。苦笑

ぶっちゃけな話、クライアントがフリーランスを紹介された際は、

  • この方フリーランスなんですね。大丈夫ですか?
  • 御社で実績のあるフリーランスさんですか?

と疑いを持たれるところからスタートすることを理解しておくと良いかもしれません。

クライアント側から求められる50代SEの傾向

ネガティブな話ばかりしてきましたが、50代エンジニアであっても、クライアントから求められるケースももちろんあります。私の中で50代SEが重宝されるのは以下の3つのパターンです。

  1. マネジメントが得意で顧客・メンバー・外注先のディレクションが出来るSE
  2. 一つの領域においてトップクラスの技術・実力を持つSE
  3. 老朽化したシステムの面倒を見ることの出来るSE

それぞれ具体的に見ていきます。

1. マネジメントが得意でメンバーや外注先のディレクションが出来るSE

プロジェクトには、必ずプロジェクトの責任者であるプロジェクトマネージャー(PM)いて、プロジェクトが大きくなると、そのPMを補佐するPMOが不可欠です。

PMやPMOという職種は、顧客の調整力、統制力、リスク回避力といった能力が必要で、技術力以上に経験値を求められる職種。

プロジェクトの規模が大きければ大きいほど、またさまざまな要因が絡めば絡むほど経験値と質の高いPM、PMOが求められます。

こういったポジションでは50代の実績の豊富なSEが求められるケースが必然的に多くなりますし、単価的にも高単価を狙えます。プロジェクト規模や商流にもよりますが、3桁超えの単価も狙えるでしょう。

2. 一つの領域においてトップクラスの技術・実力を持つSE

続いては一つの領域にてトップクラスの技術力を持つエンジニアは歳を重ねても重宝される傾向にあります。

メールサーバに関しては右に出るものがいない、DBのチューニングに関しては圧倒的な実力と実績がある、F5社の負荷分散装置の設計構築だけを20年担当してきた。Apacheのチューニングに関して書籍化したことがある。

そういった方は、50代になっても仕事が途切れる事はない事、イメージつくのではないでしょうか。

複雑な技術を要するものであればあるほど、特化した技術が必要な案件であるほど年齢は関係なく重宝される傾向にあります。

単価も60〜90万といった高単価が狙えます。※技術だけで3桁超えるのはなかなか難しいです。

3. 老朽化したシステムの面倒を見ることができるSE

最後は、若いエンジニアがやりたがらない古い技術を使った案件に対応できるSEです。

わかりやすいところで言えばCOBOL言語を使った案件などは、そもそも20代、30代で経験をしているエンジニアがおりません。また、今からCOBOLを学ぶ技術者もいないでしょう。

しかし、COBOLを使った案件はまだまだ存在するため、必然的にCOBOL経験のある50代、60代のエンジニアに仕事が回ってくるのです。

私が勤めている会社でも、協業パートナーさんからCOBOL案件が定期的に流れてきますが、金額感的には50〜60万程度の案件が多いです。エンジニアに支払われる金額は35〜50万程度で高単価は見込めませんが、新しい技術をキャッチアップしなくとも仕事を繋ぎ止められるという観点では有りなのかもしれませんね。

50代でフリーランスSEを目指すべき?まずは正社員にしがみつくことをお勧めしたい

50代でフリーランスを目指すべきかどうかについて、よっぽど実力に自身がある方以外は正社員にしがみつくことをお勧めします。

理由は、50代以降1年単位で仕事が決まりづらくなるためです。

20代、30代、40代の頃は一つのプロジェクトが終わっても、次のプロジェクトまで空きの期間無しで仕事が決まっていたはずです。

しかし50代以降は、歳を重ねるごとに紹介してもらえる仕事が減っていきます。

仕事を決める事を専門にしている営業が本当に苦戦するレベルです。

フリーランスになった場合、その営業を自分自身でやる必要があります。

もちろんエージェントを介していればエージェントが仕事を探してくれますが、エージェント側は仕事を決めなくてもペナルティーがありません。フリーランス側にはなんの保証も無いわけで、仕事が決まらない時期は無収入で過ごす必要があるのです。

正社員であれば仕事があってもなくても同じだけの給料を貰えます。

50代でエンジニア業をされているのであれば、なんらかの都合が無い限り、正社員という立ち位置にいるのであれば正社員にしがみつくのがベストです。

どうしてもフリーランスにならざる得ない場合は?

とは言っても、なんらかの都合で正社員として働けなくなってしまい、フリーランスにならざる得ないケースはあるでしょう。

その場合は複数のエージェントに登録しつつ、エージェントとの関係を築いていく事をお勧めします。

今の時代 、案件量は圧倒的に増えているので、50代SEであってもアサインできる案件は必ずあります。

複数のエージェントに登録し、エージェント会社と定期的なコミュニケーションを取っていれば、仕事を紹介してもらえるケースも増えます。

また、もし仕事が決まったとしても、それぞれのエージェントと定期的なコミュニケーションを取っておけば、案件の切れ目で必ず活きてきます。

プロジェクト就業中でも定期的なコンタクトを取る様にしましょう。

圧倒的な数のクライアントを抱えるDYMテックなど複数のエージェントに登録することをお勧めします。

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この記事を書いた人

管理人のよしぞと申します。
フリーランス業界で働いている管理人が、業界で働く様々な視点からフリーランスエンジニアに挑戦するためのノウハウを掲載。独立を考えている方にとって手助けになるサイトを目指しています。

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