地震や豪雨、台風などとにかく自然災害の多い日本。私の住んでいるところは大丈夫と考えていても、想像もつかぬような災害がいつ来るかも分かりません。
現在はコロナの影響によりテレワークでの業務が主流になってきたため、在宅勤務がベースのフリーランスはもちろん、常駐フリーランスであってもテレワークで自宅で作業をしているエンジニアも多いです。
在宅での業務は、様々なメリットがある反面、企業オフィスでの業務と比べて災害対策に弱いのは事実で、大きな地震があった時、豪雨などで水害が発生した際に業務データに影響が出やすいのは否めません。
特にフリーランスで働く以上、業務データがなくなってしまったら本当に一大事です。今回は、テレワーク時代の在宅勤務において、いかにして災害から大切な業務データを守っていくかをお話しします。
在宅勤務者が準備しておくべき防災グッズ・ツール
ノートパソコン本体の保護
ノートパソコンを使用していない時、地震などで物が倒れ込んできてしまったり、水気のある物がこぼれてしまったりといったシーンから守ってくれるのがノートパソコンのカバーです。
普段、ノートパソコンを持ち歩く際に傷を付けたり衝撃から守るための物ですが、自宅で使用している時も、PCを使用していない時は保護カバーの中に収納しておくだけで万が一に備えることもできます。
予備バッテリーの確保
停電で充電ができなくなってしまうケースに備えて大容量タイプのバッテリーは準備しつつ、常に充電が満タンの状態にしておきたいものです。
最近では、モバイルであっても30000mAh という大容量のバッテリーを搭載し、スマホなどであれば7回フル充電できるモバイルバッテリーも比較的安価で購入できます。
なお、最近ではモバイルバッテリーにもソーラーパネルがついたタイプが販売され始めています。充電に時間はかかりますが、災害時のことを考えると電源がなくてもバッテリーの充電ができるタイプがおすすめですね。
また、すぐに復旧できる災害であれば良いのですが、復旧までに長引いてしまうケースもあります。そのようなケースでは、スマホやPCだけでなく生活に必要な家電製品の電力供給も必要となります。
こちらのポータブル電源(家庭用蓄電池)は、720Wh/200000mAhの超大容量で、USBだけでなく一般的な家電製品の電源供給も可能。本体は3WAYの充電式になっていますので、ACアダプター、自動車のシガーソケット、そして別売のソーラーパネルから充電することができますので、長期な災害にも対応できます。
無停電電源装置
ノートパソコンの場合はパソコン本体にバッテリーが積まれているので、急な停電でも強制的にシャットダウンされてしまうことはありませんが、デスクトップパソコンの場合は停電で電源が瞬断されてしまい、作業中のデータが飛んでしまった。ハードデスクが壊れてしまったなどといったケースもあります。
急な停電時に一定時間、電源供給をしてくれつつ、停電が起きたら専用ソフトウェアでパソコンをシャットダウンしてくれるUPSを準備しておくと安全です。
落雷に備える
落雷で怖いのは、雷が建物を直撃することですが、直撃しなくても電線などを通って過電圧・過電流が発生することがあります。パソコンやルータなどに許容範囲を超えた電圧・電流が侵入すると、破損してしまうことや、最悪発火して火災の原因になってしまうケースもあります。
落雷による過電圧・過電流トラブルを防ぐには「雷ガード」機能がついたOAタップを利用することが効果的。パソコン、外付けHDD、ルータ、モニタなどは雷ガード付きのOAタップを使うと安心です。
耐震マット
地震での揺れから情報機器を守るため、転倒の可能性があるものは耐震マットを引いておくと転倒率を下げることができます。
パソコンなどの情報機器を守るためだけでなく、万が一の際は落下などによる怪我を防ぐこともできますから、転倒の危険を感じるものには敷いておくことをお勧めします。
デスクトップPCの転倒防止
デスクトップPCの転倒防止に役立つのが、さまざまな機器をベルトで固定できる耐震用ストッパー。パソコン本体やディスプレイ、プリンターなどさまざまな機器に幅広く利用可能です。
金庫
大切な書類データや金銭・通帳などの保管用に、金庫を一台用意しておくのも良いでしょう。据え置き型でしっかりした金庫は耐水性にも防火性にも優れているものが多く、また電子レンジ程度のサイズのものでも30kg程度の重さがあります。
水災や火災など、万が一のトラブル時に大切な書類などが無くなってしまった、使い物にならなくなってしまったと言う事が内容に備えておきたいですね。
パソコンデータのバックアップ
まず確実に防災対策をしておきたいのはパソコンデータのバックアップです。万が一、洪水などの被害にあってパソコンが水没してしまったり、地震でパソコン本体が破損してしまいデータが飛んでしまったら、仕事が出来なくなってしまいます。パソコンには現在進めている業務データだけでなく、過去の大切なデータも格納されている事が多いので、確実に保護したいですよね。
データのバックアップは外部ハードディスクによるバックアップと、クラウドサービスによるバックアップの2種類を考えておくと良いでしょう。
外部ハードディスクによるバックアップ
まず一番シンプルなのが、外付けHDDによるバックアップです。外付けHDDにバックアップを取得しておく事で、万が一パソコンが壊れてしまってもデータを守る事ができます。
外付けHDDは、1TBという大容量のものでも1万円を切る安価なタイプも多いので、1台用意して大切なデータを保存しておくと安心です。
外付けHDDだけでは災害対策には向かない
しかし外付けHDDは、防災用のバックアップとして考えると不安もあります。万が一、在宅勤務を行っていた際に災害にあったと想定すると、パソコンと外付けHDDは同じ家の中にあるということになりますので、同じタイミングで両方とも被害に遭ってしまう可能性が高いのですね。
お金をかけている企業は、バックアップ装置を離れた場所に置く(東京と大阪に1セットずつ)など形で災害対策を行うのですが、個人でそこまでできる方は少ないと思います。
そこで活用すべきなのが、クラウドサービスによるバックアップです。
クラウドによるバックアップ
大切なデータの本格的なバックアップとして活用していきたいのがクラウドサービスによるバックアップです。クラウドサービス事業者が管理するデータセンターにデータを保管してくれるため、データを置く場所を分散する事ができます。災害対策として非常に有効的です。
ビジネスで使い勝手の良い主なクラウドサービスは、Box、Dropbox、iCloud、OneDrive、Googleドライブなどなど。それぞれ使い勝手の特徴があり、また無料で借りられる容量は限られていますが、月額を支払うことで大容量のスペースも借りることができますので、用途に合わせてチョイスしましょう。