エンジニア向けのエージェントは、たくさんあります。近年はフリーランスという働き方を選ぶ人も昔に比べて増えており、フリーランスに案件を紹介するエージェントも少なくありません。
そんなエージェントのひとつがDYMテックです。
DYMテックは宇垣美里さんをCMに使い人気と知名度が急上昇しているエージェントなので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
今回はDYMテックとはどんなサービスか、評判や特徴を紹介します。
フリーランスエンジニアとして案件を探している方は、是非読み進めてください!
DYMテックとは? フリーランスエンジニア専門エージェント
DYMテックは、株式会社DYMキャリアが運営するフリーランスエンジニア・Webデザイナー専門のエージェントです。
株式会社DYMキャリアは、2014年に設立されました。新進気鋭の企業ですね。株式会社DYMを親会社としています。DYMキャリアは、人材紹介事業を親会社のDYMから切り離された形の子会社です。主なサービスがDYMテックとDYM就職となっています。
フリーランスになった人の前に最初に立ちはだかる壁は、案件探しです。フリーエンジニアになるだけなら、開業届を出せば良いだけなので誰でもできます。ただ、案件をコンスタントに受けてしっかり稼げるフリーエンジニアとなるとそうはいきません。
案件探しに挫折したり、安い案件しか受けられなかったりしてフリーランスを辞めていくエンジニアは大勢います。
フリーランスという生き方を選んだ人がそのようなことにならないよう、DYMテックは登録者一人ひとりに合った案件を紹介してくれるんです。
DYMテックの特徴・メリット7選
DYMテックの概要を説明しましたが、それだけではまだまだわかりませんよね。そこで、DYMテックの特徴とメリットを7つ紹介しましょう。それぞれ簡単に紹介するので、参考にしていただけると幸いです。
直請け案件が豊富
クラウドソーシングサイトでは、下請け案件が一般的です。それはエンジニアに限らず、ライターやWebデザイナーなども同様。中間企業と契約を交わし、中間企業に降ってきた案件を受ける形が一般的になります。
当然上流の工程には関われませんし、報酬も比較的低いです。
一方、DYMテックは直請け案件が豊富に揃っているとともに、システム開発における最上流に位置するポジションも豊富なので、上流工程・下流工程問わずさまざまな工程の募集があるんです。そのうえ、最上流なので報酬も目減りしません。
また、下流工程の案件も確保している為、まだ経験の浅い(2,3年生)のエンジニアであってもフリーランスにチャレンジすることが可能です。
社長と直で交渉ができる案件も豊富
DYMテックは、さまざまな企業の経営者層とのネットワークを持っています。これまでの取引の中で培ってきた信頼関係ですね。これにより、ネットワークを持っている会社の案件の場合は社長と直に単価などの条件を交渉できるケースもあります。
これは、他のエージェントではなかなか見られないことです。DYMテック独自の強みだと言えるでしょう。
高単価案件が豊富
単価の低さに失望してフリーランスを辞める人は、エンジニアにもそれ以外にも多いです。エンジニアは他の職種と比べて1つの案件あたりの作業時間が長く、技術も必要なので単価は高めではあるものの、その中で大小が大きく分かれています。
DYMテックには、高単価案件が多いです。稼働日数は週3日から、報酬事例は月に70~120万円というのがDYMテックの大きな強みになります。このような高単価案件をコンスタントに受けることができれば、会社員より大きく稼ぐこともできるでしょう。
求人の幅もインフラから開発まで幅が広いので、専門分野を問わず稼ぐことができますよ。
高単価案件が多かったり幅が広かったりする理由は、DYMテックにしか流れない非公開案件が多いことにあります。非公開案件はDYMテックを信用して企業が渡すものです。公開しない理由は、重要性が高く本当に良い人材がほしいためだったり、条件が良く応募が殺到して玉石混交になるのを防ぐためだったりします。
そのため、非公開案件が多いDYMテックには好条件の案件が多くなるんです。
キャリア支援をしっかり行ってくれる
DYMテックは、無料登録をした後、担当のキャリアアドバイザーが支援を行ってくれます。普通、フリーランス向け案件紹介サービスは案件を紹介するだけです。その後のフォローは最低限しか行わず、キャリア支援も行わないのが基本となっています。
フリーランスは自己責任が原則ですから。
ただ、DYMテックの担当キャリアアドバイザーはキャリア支援まで手伝ってくれます。フリーランスとしてどのようなキャリアを積んでいきたいのかを聞き出し、キャリアの必要な経験が得られる案件を紹介してくれるんです。
そのうえ、スキルシートのテンプレートまでくれます。フリーランスでここまで手厚いサポートを受けられるのは、とても大きいメリットだと言え評判の良さに繋がっているのではないでしょうか。
案件に参画した後のアフターフォローも充実
担当キャリアアドバイザーによる支援は、キャリア形成だけではありません。案件に参画した後のアフターフォローまで、しっかりとしています。参画後に悩みが発生したら相談に乗ってくれますし、解決策のアドバイスも得られますよ。
参画後に条件が交渉時と異なっていた場合も、間に入って解決のために動いてくれます。
他にも、企業側との契約書の作成、税金の処理、条件交渉も代行してくれるんです。特にフリーランスにとって面倒な税金関係の処理を行ってくれるのは、大きいですよね。
リモートワーク可の求人も少しずつ増加
DYMテックは以前はリモートワーク可の求人がほとんどありませんでした。ただ、昨今はコロナ禍でリモートワークが一般化してきているという事情があります。そのためか、リモートワーク可の案件も少しずつ増加しているんです。
自宅で働きたい人、コワーキングスペースやサテライトオフィスを使いたい人などにぴったりだと言えるでしょう。
正社員になりたくなったらサービス切り替えも!
DYMテックを使ってフリーランスとして働いていたとしても、希望するキャリアが変わるなどの理由で正社員になりたくなる場合もあります。実際、フリーランスから正社員になる人は少なくありません。
そんなとき、DYMには「DYM IT転職」というサービスもあります。
新卒と第二新卒をメインのターゲットにしているものの、既卒の人も対象に入っているんです。そのため、フリーランスでも転職活動のサポートを受けることができます。同じ企業のサービスに切り替えられるのは、安心できるのではないでしょうか。
DYMテックを使うデメリット6選
ここまで、DYMテックを使うメリットを7つ紹介してきました。ここまで見ると超優良で最強なサービスに思えるかもしれませんが、もちろんDYMテックにも弱点はあります。そこで今度は、DYMテックを使うデメリットを6つ紹介しましょう。
実務経験が浅い人に対する案件紹介は難しい
DYMテックは、高単価案件を多数揃えているフリーランス専門エージェントです。その関係上、実務経験が浅い人に対する案件紹介は比較的難しくなっています。高単価案件は、当然その単価に見合うだけの技術と実績があることを求められるものです。
エンジニア未経験の人は、登録してもアドバイスを受けるのみに留まる可能性が高いでしょう。
もちろん、アドバイスを受けられるだけでもありがたいものです。そのアドバイスをもとに社員として実務経験を積んだり、他の初心者向けの案件が多いサイトやサービスを利用したりして経験を積みましょう。
そして、逐一担当者に相談しながら、受けられる案件が無いか探してもらうことで解決はできます。
それでも、未経験の人、実務経験が浅い人は今すぐ利用できないことに注意しておく必要があるでしょう。
関東圏以外は案件が少ない
DYMテックは、東京を中心とした一都三県をメインとしています。四国、東北、北海道エリアには対応していません。関西や九州は大阪、福岡といった都市部にのみ対応しています。案件数は関東と比べると、関西と九州は少ないです。
これはIT業界の企業が関東圏に集中しており、他の地方でもそれぞれの都市部に集中しているという状況が関係しています。もちろん地方にも少なからずIT企業はあるものの、数は少ないです。少ない案件をさまざまなエージェントが奪い合う形になっているため、地方には対応していないエージェントは少なからずあります。
福利厚生、その他保証は無い
フリーランスには、通常福利厚生や保証はありません。エンジニアは案件先企業に常駐することが多いとはいえ、雇用ではなく業務委託契約ですから。
福利厚生サービスと契約することはできますが、お金をかけてまでそれらを利用するメリットはあまりないでしょう。そこは自己責任として納得する人が多いですが、あれば良いにこしたことはありませんよね。
他のフリーランスエージェントの中には、福利厚生を用意しているところも多いです。具体的にはオンライン学習サービスの割引優待、グルメの優待利用、確定申告セミナー、住宅ローンの融資などなど。
エージェントによって、個性豊かな福利厚生があります。
一方、DYMテックは福利厚生や保証は皆無です。福利厚生などを理由にエージェントに登録したい、という人には不向きだと言わざるを得ないでしょう。
ただし、福利厚生をアピールしているエージェントは、エンジニアが稼いでくる売り上げの一部から福利厚生を組み立てているとも言えます。
福利厚生を成り立たせる為にコストがかさめば、それだけエンジニア自身に入ってくる報酬は減るのですから、福利厚生を求めるのはフリーランスを目指す観点からズレてしまいますよね。
まだ成長途上のエージェント
DYMテックは、立ち上がりが2019年と比較的若いサービスです。DYMキャリア自体には多数の実績がありますが、フリーランス向けのサービスはこれが初となります。フリーランスに対するサポート体制やサービスに関して、まだまだ不安な部分があるのは否めません。
現時点では、社内の仕組みなどは万全とは言い難いでしょう。
週5の常駐案件が基本
リモートワーク可能な案件は少しずつ増えてきているとは言っても、まだまだ常駐案件もあります。日数も基本的に週に5日で、短くても3日となっています。常駐案件が多いのは、案件セキュリティの都合が理由です。
フリーランスは企業にとって外注先なので、外注先の人間の自宅に資料やツールなどを持ち出すことは避けたいという企業側の思いがあります。
また、案件によってはリモートよりも常駐での作業の方が効率が良い事からあえて常駐で働くケースもあります。
多数のリモートワーク案件から選びたい人や、最低1日からの案件を探したい人は他のフリーランスエージェントを使ったほうが良いかもしれません。
とは言いつつ、どのエージェントもエージェント自体が仕事を請け負っているわけではなく、その先のクライアント側の判断となるため、さほど変わりはありません。
支払いまでのスパン
フリーランスエージェントの報酬の支払期日は、それぞれによって異なります。支払期日を決めるのは、案件先企業ではなくフリーランスエージェントです。
DYMテックの支払いサイトは60日サイトです。最近は支払いサイトの早いエージェントも増えてきていますので、比較すると不利になるでしょう。
もし、60日サイトでは厳しい場合は相談してみると良いでしょう。
なお、私自身60日サイトのエージェントと契約して就業したことがありますが、最初の60日間は金銭的に本当に厳しかったです。多少の蓄えがあったので何とか凌げましたが。
ただ、その案件が終わり、次のエージェントとは早い支払いサイトの契約になったのですが、初回支払いの時は入金タイミングが重なって報酬がダブルで入ってくるような感覚でしたよ。
DYMテックをおすすめできる人の特徴
ここまでのメリット、デメリットを踏まえ、DYMテックをおすすめできる人とできない人の特徴をそれぞれ紹介します。
まずは、おすすめできる人の特徴から。
- 高額案件が欲しい経験者
- 余計なことを考えず仕事に集中したい人
- 都市部に通える人
DYMテック最大のメリットは、高額の非公開案件の数が豊富なところにあります。高額案件を受けるにはある程度の経験が必要になるので、正社員として、またはフリーランスとして一定の経験と実績のある人にはおすすめしやすいです。
さらに、DYMテックは税金の処理や交渉事などフリーランスにつきまとう作業以外の物事を肩代わりしてくれます。そのような面倒ごとを排除して、作業に集中したい人にはおすすめです。
続いて、おすすめできない人の特徴も見ていきましょう。
- 福利厚生が欲しい人
- なるべく早く収入を得たい人
- 未経験者
- 都市部に通えない人
DYMテックは福利厚生が無くそれらに期待する人は、他のフリーランスエージェントのほうが向いています。
さらに、未経験者にも厳しいです。案件数の分母自体が他のエージェントに比べて少なめになっており、大部分を高額案件が占めています。初心者向け案件はとても少ないので、他のエージェントやクラウドソーシングサイトなどを使いましょう。
DYMテックの登録から働き始めまでの手順・流れまとめ
ここまでの内容から、DYMテックを使ってみようかと思い始めた人もいるでしょう。そんな人のために、DYMテックの登録から働き始めまでの手順を流れに沿って紹介していきます。
1.DYMテックに登録する
まずは、DYMテックに登録しましょう。無料で登録できるので、特に準備はありません。入力する内容は他のエージェントと同じく、名前や電話番号などの個人情報です。登録段階では、これまでの経歴の設定などは必要ありません。
キャリアや職種などの詳細については、この後の電話で聞かれます。
登録からよく営業日以内に、担当者から連絡が入るので、対応できるようにしておきましょう。
2.プロフィールやキャリアに対するヒアリングを受ける
登録したら、今度はカウンセリングです。記載したプロフィールの確認と、職種・経歴・キャリアプラン、希望する案件の条件などについてヒアリングされます。まだ決まっていない部分がある場合は、決めるために相談に乗ってくれるので遠慮なく「未定です」と伝えましょう。
3.担当者から案件の提案がある
電話でのヒアリングが終わったら、担当者から案件の提案があります。提案が来るまでの時間や日数は、人によって異なるのでメール等をしっかりとチェックしておきましょう。紹介できる案件の数が多い人や、探しやすい希望条件を掲げている人は比較的早いです。
提案を受けたとき、その案件があまり気に入らなかった場合は、なぜ気に入らなかったのかを伝えることをおすすめします。次回から、より自分に合った案件を提案してくれる可能性が高くなりますよ。
4.提案された案件に対する相談を行う
提案された案件に対して、ほとんどの条件は希望通りだけど報酬だけ合わないなどといった場合には、担当アドバイザーに相談することができます。ただし、条件によっては「これ以上引き上げるのは難しい」と判断される場合もあるので注意しましょう。もちろん、交渉の結果断られることもあります。
そのようなときは折れてその案件を選ぶか、違う案件を探すかを考えましょう。
5.納得ができれば案件へ参画
提案された案件の条件に納得ができ、相手企業もあなたが参画することに納得したら、その案件への参画が決まります。何日から働き始めるのかなどの細かい調整は、基本的に担当アドバイザーを通して行われるので安心しましょう。
DYMテックに関するQ&Aまとめ! 副業には使える? しつこい勧誘は?
ここまで、DYMテックに関してさまざまなことを説明してきました。ただ、疑問に感じていることなどがまだあるという人のために、DYMテックに関するQ&Aをまとめて紹介します。
Q1.副業には使える?
DYMテックの案件は少なくても週に3日以上の常駐が基本となるので、副業に使うには少し厳しいです。案件先企業も、そのプロジェクトに対して専属で働くことを望んでいることが多いため、DYMテックにおいて副業目的の人は敬遠されます。
ただ、中には週に2日程度の案件もあるにはありますよ。さらに、登録時に希望する働き方を選択する欄では「副業」も用意されているので、副業に全く使えないというわけではありません。
一度、相談してみると良いでしょう。その結果ダメだった場合、他の副業向けの案件も多数取り扱うサービスを使うことをおすすめします。
Q2.しつこい勧誘はある?
エージェントサービスは、登録後に動きがあまり無い場合、しつこく案件勧誘してくるケースも目立ちます。エージェントは登録者に案件に参加してもらわないと稼げないので、当たり前といえば当たり前かもしれません。それでも、ユーザー満足度に影響を与える部分ではあります。
DYMテックはしつこく勧誘してきたという口コミもあれば、しつこい勧誘はなかったという口コミも多いです。
この点は、担当するアドバイザーによります。他にもアドバイザーによっては過去の病歴をしつこく聞かれたり、電話対応時の礼儀がなっていなかったりといったケースもあるようです。
もしも、担当者が自分に合わないと感じたら、変えてもらえるかどうか聞いてみるのもアリではないでしょうか。
Q3.未経験でも使える?
未経験者は登録ができない、ということはありません。
ただ、実用レベルで使えるかどうかは疑問です。先述したように、DYMテックは高額案件をメインとしています。おそらく、ターゲットもある程度の実績がある人に絞っているでしょう。
これは、最初からフリーランスになろうとする人が少ないためです。DYMが特に初心者向けの案件が少ないという事情はありますが、業界全体でエンジニア初心者のフリーランスには厳しい現状があります。そこは、覚悟しておく必要があるでしょう。
Q4.年齢制限はある?
年齢制限はありません。
ただ、50代以上OKの案件はそれなりのキャリアを対んでいないと少ないのが現状です。これは、DYMテックに限った話ではありません。エンジニアの転職案件・フリーランス案件ともに、年齢が上がるごとに応募できるものが減っていく傾向があります。
Q5.まだフリーランスじゃなくても登録できる?
DYMテックは、まだフリーランスではなくても登録できます。
登録時には希望の働き方を選択するのですが、現状の働き方は問われません。希望の働き方でフリーランスを選び、ヒアリングの際に現在は会社員をしているという話をすればフリーランスになる手伝いをしてくれます。
近いうちにフリーランスになる予定があるのであれば、先んじて登録しておくのも良いのではないでしょうか。
Q6.退会は簡単?
退会は、簡単です。基本的に、担当アドバイザーに電話やメールで「退会したい」という旨を伝えれば手続きの案内をしてくれます。担当者によっては引き止められることもあるかもしれませんが、しつこく引き止められるケースは稀です。
退会と同様に、登録したけどキャンセルしたいという場合も電話やメールで簡単にキャンセルできますよ。
Q7.登録後にお金はかかる?
登録無料というとややこしく感じるかもしれませんが、DYMテックは登録後の無料で利用できます。課金システムなどはありません。これは、どのエージェントでも同じことです。
というのも、エージェントは企業からお金を取って収益を上げていますから。多くのエージェントでは、案件・求人広告の掲載は無料で、人材を企業が採用した際に成功報酬として手数料が発生する仕組みになっています。
勧誘がしつこいエージェントが多いのも、これが理由です。
このようなシステムであるため、利用者からお金を取るということはありません。
高額案件を探しているフリーランスはDYMテック!
ここまで、DYMテックについて徹底的に紹介してきました。評判には良し悪しさまざまなことが書かれていますが、良いところと悪いところ両方あるのはどこのエージェントも同じです。
DYMテックのデメリットは、新進気鋭のサービスであるというのが原因となっていることが多い傾向があります。
メリットとデメリット双方をしっかりと天秤にかけ、自分に合うか見極めましょう。
高額案件を探している人であれば、まず登録しておいて損はないのではないでしょうか。