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常駐型フリーランスエンジニアの単価相場・100万円の報酬を狙うなら?

常駐型フリーランスとして働くにあたってやはり気になるのが単価(報酬)です。
これからフリーランスとして働く際に自分がどれくらいもらえるのか、既にフリーランスで働いている人が自分の単価は適正なのかは気になるところですよね。

フリーランスが受け取れる単価は、スキルや経験がベースになってきますが、エージェントがその案件に介在する商流やポジション、技術領域、フェーズによって大きく異なってきます。またお客様のルールによっても変わってきますので一概にこれが出来るとこの単価とは言えない部分もあるのですが、私がこれまで営業した実績からの相場感をお話しします。

なお今回の単価は他の会社の統計を取っているわけではなく、あくまで私自身の実績からの所感であることご了承ください。

また、私の担当がインフラ系の案件が多いため、インフラ系をメインにお話ししますが、開発系は若干相場が異なります。

目次

常駐型フリーランスエンジニアの単価相場

最も高単価を狙うにはPM(プロジェクトマネージャー)

顧客やプロジェクトメンバーをマネジメントしながら、プロジェクトを成功に導くポジションであるプロジェクトマネージャー職(PM)。

私が知っている中では、このPM職が1番高単価になりやすいです。
単価相場としては安くとも80万円前後からのスタート。案件規模によりますが、100万、120万、中には150万を超える高い単価を狙える案件も多くあります。
単価の差はプロジェクト規模によるところが大きく、小規模プロジェクトと大規模プロジェクトでの単価が異なり、例えば5人規模のチームを扱うプロジェクトマネージャーか30人規模のチームを扱うプロジェクトマネージャーであれば30名規模のプロジェクトをまとめる方が報酬が高いといった具合です。

プロジェクトマネージャーはプロジェクトの責任者的なポジションにもなりますので、フリーランスでこのポジションに立つ事は少ないですが(本来はダメだと思います)、実際にはPM立場で働くフリーランスも存在しますし、またPMの右腕としてプロジェクトを進めていくポジション(PMO)をフリーランスに与えられるケースは多くあります。PMO職もPMと並び高単価を狙える職種です。

PMやPMOは誰でも出来る訳ではなく、豊富な実績経験を保有しつつ、一定の技術力がある上で、提案・交渉力、メンバーの統率力・予算管理など様々な要素が関わってきます。
たまに技術力がない方がマネジメント力を売りにPM、PMO職に立つケースがありますが、エンジニアの辛さを理解しないで指示命令を下すことになるので、現場から不満の声が上がるケースが多いです。

技術者としてメンバー、サブリーダー、リーダー、PM補佐といったポジションを経験した上で、最終的に目指すのがPMやPMOといった職種になるのでしょう。

※私自身がインフラ系をメインに担当していたので、インフラエンジニアをベースに記載していますが、開発エンジニアも同じだと考えて問題はありません。

トラブル案件や性能改善プロジェクトは単価も高い

スキルに自信があってとにかく高単価を狙いたい方には、トラブル案件や性能改善のプロジェクトが狙い目です。

性能改善というと表現的にはカッコ良いのですが、要約するとトラブル案件の火消し役です。案件を請けているSIerのプロジェクトが、お客様の求める性能(パフォーマンス)や仕様を満たせずに指摘を受けている状態や、納期遅延などの様々なトラブルなどで炎上し、どうにもならなくなっている際にエンジニアの調達がかかるので、SIer側としては高単価であってもスキルが高くてトラブルを解消する能力のある方であれば希望する単価を支払うのです。その代わり現場はピリピリしていますし残業も多い可能性があり劣悪であることは間違いありません。

ある性能改善プロジェクトでは80万以上の単価相場からスタートし、100万を狙える案件も多くあります。特殊な技術を使うケースであればそれ以上も期待できるでしょう。

また、炎上案件の場合、スキル・能力が足りなくともとにかく人手をかき集めたいケースもあります。そのようなケースでは高いスキルがなくとも協調性と前向きな性格の持ち主であればエントリーでき、思わぬ高単価をゲットできるケースもあります。

もちろんトラブル案件が前提となりますから長期就業はおすすめできません。お金のためと割り切って数ヶ月など期間で割り切って頑張るのが良いでしょう。

要件定義、設計・構築フェーズ

システムを構築していく過程では、要件を定義する・基本設計を行う・細かなパラメーターなど詳細設計に起こす・実際に構築する・テストするなど様々なフェーズがあります。
そういったフェーズの中で、要件定義や基本設計などを上流工程、実際の構築やテストなどを下流工程と呼ばれますが、上流工程に携われるエンジニアは高度なスキルを持ち合わせている必要があり、必然的に報酬も高くなります。

要件定義〜基本設計

お客様から要件をヒアリング・整理して基本設計に落とし込むいわば上流工程を担当するエンジニアです。新規で環境を構築するプロジェクトもあれば、既存の環境をリプレイスするプロジェクトもあります。期間的には2,3ヶ月で完了するものもあれば1年以上かけて構築する大規模なプロジェクトもあります。最近はクラウドを使用して構築するプロジェクトも増えてきているので、以前と比べると期間の短い案件が増えてきています。

要件定義・基本設計から対応できるエンジニアの相場感は、70〜110万位

85万を超えて来ると交渉の難易度は上がり100万を超える事は非常に少ないですが、近年はエンジニアが案件量に対してエンジニアが枯渇している状況もあり、80万円前後での契約は比較的可能に感じています。

詳細設計〜構築・テスト

詳細設計-構築のフェーズが対応可能なエンジニアの相場感は50-70万位

シンプルな構成のシステムであれば一人称で構築できるレベルのエンジニアになると、単価相場としては60万前後はもらえるようになります。年収でも700万を越してきますので、フリーランスとしてそれなりの報酬を貰えている感覚も出てくるでしょう。

フリーランスエンジニアを目指すのであれば、まずはここを目指したいところです。正社員エンジニアとして詳細設計・構築というフェーズの案件を複数積んでくるとエントリー可能な案件が増えてきます。

なお、昔と比べると単純な構築フェーズでの需要というのは非常に少なくなっているように感じています。クラウド化が進んでボタン一つで構築ができてしまう時代になったからでしょう。今後も機械的に対応できる案件は減ってきますので、まず目指すべきはこのポジションですが、ここに居座ってもダメなフェーズでもあるように感じています。

環境の運用フェーズ

運用といっても大きく運用監視・オペレーターなどマニュアルに沿った業務を行う運用エンジニアと、維持運用のようなイメージで既存のインフラ環境を維持しながら問題点を洗い出して常に改善を行なっていく(運用の中で構築も行う)といった立ち位置もあります。

運用フェーズは相場観に大きな差があり、30-70万くらいの幅が出ます。

運用監視やオペレーターなどの職種だと30〜40万、パラメーターシートや手順書を作成してサーバーやネットワーク機器の設定変更などが出来るレベルで45-60万、上で述べた維持運用だと60〜80万の価格帯でお願いする事が多いです。

30-40万の運用オペレーターや運用監視などはほとんど経験や技術力は求められません。資格を保有しててやる気をPRできる方なら参画のチャンスはありますので、IT業界(インフラ業界)に挑戦する為のファーストステップとなる案件です。とは言いつつフリーランスエンジニアでオペレーター案件にエントリーする方は正直少ないと思います。

またその反対に60-80万の相場観の上流運用は運用といっても維持運用のようなイメージで、運用しながら設計も構築もするし障害対応もする、また問題点を洗い出して改善も行うというポジションになります。システム全体を把握できる能力があり、基本設計から構築まで一通りの経験がある技術者でないと対応は難しく難易度の高いポジションです。

なお、運用フェーズは構築などのフェーズと比較して泥臭い作業が多く、目に見える成果物が少ないため人気は低めですが(難易度の高い業務を行っているのに、システムが動いていて当然というオーラを出されます)、環境を維持し続ける事が目的のポジションのため長期での契約になる事が多いです。

以上、フリーランスの単価相場についてでした。

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この記事を書いた人

管理人のよしぞと申します。
フリーランス業界で働いている管理人が、業界で働く様々な視点からフリーランスエンジニアに挑戦するためのノウハウを掲載。独立を考えている方にとって手助けになるサイトを目指しています。

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