在宅のフリーエンジニアとして活動するなら、作業環境にも気を配りたいところです。最低限必要な仕事道具はあったとしても、デスクや椅子が長時間作業に不向きなものだったりしたら、思うように仕事が捗りません。
そこで、エンジニアの在宅ワークに最適な作業環境を、デスクと椅子、PCの周辺などのハード系をメインに紹介します。
在宅ワークにおすすめの【デスク3種類】
デスクは特定の商品というよりも、種類で選ぶ方が自分に適したものを見つけやすいです。在宅ワークにおすすめのデスクは、大きく分けて3種類あります。それぞれ、メリットなどを紹介しましょう。
広々使える! 【L字デスク】
L字デスクは、部屋の壁に沿って置くのに適しています。一直線だとあまりスペースが無い部屋でも、L字なら広々とスペースが取れることもあるでしょう。そうして広々と使えるのが、L字デスクのメリットのひとつです。
さらに、デスクに囲まれることで作業への集中力が上がります。
囲まれることにより、「ここは作業スペース」という認識が大きくなるんです。没入感が上がった状態ですね。これは「身が入りにくい」という人も多い在宅ワークでは、とても大きなメリットだと言えるでしょう。
そして、モニターを複数並べて、横に資料まで置いてもデスクの上を全く圧迫しません。
おすすめは、サンワサプライのL字型パソコンデスクです。さまざまな種類がありますが、幅150cm+90cmのタイプのものが最もおすすめ。サイズ感もちょうどよく、値段も税込1万2800円程度と手を出しやすいです。
姿勢を変えられる! 【昇降式デスク】
昇降式デスクとは、高さを変えられるタイプのデスクです。高さを上げてスタンディングデスクにすることもでき、高さを抑えて通常のデスクにすることもできます。
座りながら長時間PC作業をしていると、疲れますよね。肩こりの原因にもなりますし、運動不足にもなります。立ったり座ったりして姿勢を変えることによって、同じ姿勢で作業することで起こり得る悪影響を防止できるんです。
さらに、眠気の解消や集中力の向上にも効果があります。
おすすめは、サンワサプライの主導昇降式スタンディングデスクです。幅140cm、奥行き70cmと十分な広さがあります。昇降幅51cmの範囲で無段階に調節でき、値段も大きめサイズの昇降式デスクにしては安価な3万9800円(税込)です。
機能性バッチリ! 【ゲーミングデスク】
ゲーミングデスクは、意外と在宅ワークの作業環境構築にぴったりなんです。ゲーマー向けに設計されているため、長時間使うことを考えて設計されています。高さ調節機能が付いていたり、周辺機器の収納があったりと機能的なんです。
高さ調節機能はグレードの高いもの以外はほとんどありませんが、カップホルダーとヘッドホンをかけておくフックくらいはどのゲーミングデスクにもあります。
機能性で選びたい人にとっては、選択肢のひとつになるのではないでしょうか。
おすすめは、タンスのゲンのゲーミングデスクです。モニターアームが取り付けやすく、コード類も逃しておけます。電源タップを隠しておける収納もデスク裏側にあり、ヘッドホンフックももちろん搭載されていますよ。
値段は1万5800円と、ゲーミング系のアイテムにしてはお手頃です。
在宅ワークにおすすめの【デスクチェア4選】
デスクを選んだら、今度は椅子ですよね。快適な在宅ワークの環境を構築するには、どちらかと言えば椅子の方が重要です。長時間座るものなので、しっかりとしたものを選びましょう。おすすめは、以下の4つです。
AK Racing Nitro V2
AK Racingは、ゲーミングチェアで世界的に有名なブランドです。恐らくは、最も有名なゲーミングチェアブランドだと言えるでしょう。
ゲーミングチェアは、長時間座ってゲームをする人向けに作られています。そのため、長時間座って作業する在宅エンジニアにとっても、快適なものが多いです。
中でもおすすめなのが、AK Racing Nitro V2。
AK Racingの中でもスタンダードなグレードの椅子です。体圧を効果的に分散してくれる専用設計のウレタンが座面内部に使われていて、体と椅子両方にかかる負荷を軽減してくれます。
適度なホールド感があり、背骨に沿って体を包み込む構造をしているので、疲れにくいですよ。アームレストは上下調節可能で、最大12度まで傾けることができます。
noblechairs EPIC
noblechairsは、ドイツ最大規模のPC系会社が立ち上げたチェア専門ブランドです。既存のゲーミングチェアでは満足できないという人のために、作られています。高品質さが売りです。
EPICはランバーサポートの高さを調整し、固定できます。ICONというシリーズもあるのですが、こちらはランバーサポートの高さの位置固定ができません。
さらに、EPICはロッキング角度が最大14度とかなり大きいです。
座り心地も飛び抜けて良く、長時間作業する在宅エンジニアにはぴったりではないでしょうか。
また、デザインも他のゲーミングチェアとは異なります。たとえばAK Racingは「ザ・ゲーミング」とも言えるような、派手なデザインです。特徴的なのは、配色ですね。結構派手な色を使うことが多く、仕事で使うには少し落ち着きがないかなと感じる人もいるでしょう。
一方noblechairsのEPICは、かなりシックなデザインです。ブラック、グリーン、ゴールドなど様々なカラーがありますが、プレミアムホワイト以外はどれも黒を基調としています。
ステッチのカラーが異なるという感じで、派手なカラーリングはひとつもありません。
シックで高級感のあるゲーミングチェアが欲しいという人にも、おすすめです。
アーロンチェア
アーロンチェアは、高級なオフィスチェアです。アメリカのミシガン州に本社を構える、世界トップクラスの家具メーカー「ハーマンミラー」によって、製造販売されています。アメリカでは1994年に発売されて依頼、人気の商品です。
日本では、近年話題になり始めてきていますね。
フリーランスの増加によるオフィスチェア需要の増加と、コロナ禍で在宅需要が伸びていることとが関係しているのかもしれません。
それはさておき、アーロンチェアの魅力はなんと言っても座り心地の良さです。
背面と座面にはメッシュ状の素材が使われていますが、他のメッシュ素材の椅子とは一線を画しています。座ったとき、均等に荷重が分散し、一箇所のみに体重がかかることがなく、長時間座っていてもお尻や太ももが痛くなりません。
しかも、最新のアーロンチェア「リマスタード」では、部位ごとに張力を変えてくれます。
ゲーミングチェアのようにさまざまな機能が搭載されているわけではなく、「座り心地」「疲れにくさ」という椅子本来の機能を最大限まで高めている商品です。
2021年の今購入するなら、リマスタードまたはリマスタードライトがおすすめ。
ライトは機能を簡略化して、価格を下げたものです。ライトには、以下の機能が備わっています。
- 座面の高さ変更
- 背もたれのリクライニング機能
- リクライニングの固定機能
- リクライニングの固さ調節機能
- フィックスドポスチャーフィット
リマスタードには、上記にプラスして以下の機能が備わっています。
- 前傾機構
- アームレストの上下移動
- アームパッドの前後左右移動
- ポスチャーフィットSLとその奥行調整
ポスチャーフィットSLは、仙骨と腰椎を両方カバーしてくれるものです。要は正しい姿勢で座るのをサポートしてくれるうえに、正しい姿勢で座った際の負担も軽減してくれるという優れもの。
在宅ワーカーにとって椅子は相棒とも言えるものなので、どちらかと言えば、リマスタードのほうがおすすめです。
新品だと20万円くらいしますが、12年間保証してくれます。12年間使い続けると思えば、高すぎるということもないでしょう。中古販売している店もあるので、中古を購入するのも一つの手ですね。
オカムラ「コンテッサ」
オカムラはのコンテッサは、イタリアの名門デザイン会社とのコラボによって生まれたオフィスチェアです。アーロンと同じくらい品質が高いと世界中で評価されています。人によっては「アーロンより上」とするほどです。
コンテッサは肘掛けの自由度がかなり高く、内側にまでグッと寄ってくれます。角度調整が自由自在。キーボード操作をしているときも、しっかり肘をホールドしてくれるんです。
リクライニングと昇降のスイッチが手元にあるので、操作時に体に負担をかけることもありません。
ランバーサポートも硬めにつくられているので、変形することなくしっかり支えてくれます。
座面も前後に移動するため、太ももに圧迫感を抱くことがありません。
疲れにくく腰痛を起こしにくく、背面がメッシュ素材なので夏でも蒸れにくいのも魅力のひとつです。
後継機のセコンダが出ているので、2021年の今購入するならそちらをおすすめします。
ウィルクハーン「オン」
ウィルクハーンは、ドイツのオフィス家具メーカーです。オンは、動くことにこだわりを持って、エルゴノミクス(人間工学)と運動学を組み合わせて設計されています。エルゴノミクスは、オカムラのコンテッサなどにも使われている設計思想です。
これに基づいて設計されているということが、オフィスチェア・ワークチェア界隈におけるバロメーターだったりします。
オン最大の特徴が、世界初「三次元シンクロメカニズム トリメンション」というものです。これにより、座面と背もたれの前後左右の動きだけでなく、左右への動きも生まれました。
左右に動くので、椅子に座りながら横にある本棚に手を伸ばして本を取る、ということが体に負担をかけずにできます。
しかも、公式がオンを使ったストレッチ動画を作成・公開しており、椅子に座ったままストレッチまでできるんですよ。
座り心地もよく、健康のためを思って作られているので、在宅ワークで健康面が気になる人におすすめです。
在宅ワークにおすすめの【PC・周辺機器5選】
ここまで、デスクとチェアについてあれこれ語ってきました。デスクとチェアを揃えれば、快適なエンジニアの在宅環境にグッと近づきます。ただ、余裕があればPCとその周辺機器にも気を配った方が良いでしょう。
MacBook Pro
PCに関しては余計なお世話という人もいるかもしれませんが、これから在宅フリーエンジニアを目指す人には知っておいてもらいたい部分です。
おすすめは、MacBook Pro。
Macは、エンジニアに人気なんです。フリーランス界隈でWindowsを好むのは、フリーライターがメイン層。エンジニアとデザイナーは、Mac派が多いんですよ。
軽くコンパクトで持ち運びが楽。起動が早く、電源を消しても直前までの作業内容を記憶して、次回起動時にアプリを立ち上げてくれる機能もあります。この「続きからすぐ作業開始できる」という点が、多くのエンジニアに好まれている理由でしょうね。
MacBook Proのスペックであれば、高負荷の処理をしても問題がありません。
スペックが高く作業しやすく、持ち運びに便利なPCを探しているなら、MacBook Proがおすすめです。
エレコム トラックボールマウス
PCで長時間作業するなら、マウスは大事です。普通のマウスだと、ポインターを動かすのに手まで動かさないといけません。長時間この作業をすると、結構手首を痛めるんですよね。肩もこります。
その点、トラックボールだと動かすのは指先だけです。しかも、一瞬で画面端から反対側の画面端まで動かせます。
慣れるのに少しだけ時間がかかりますが、作業効率はかなり上がりますよ。
おすすめは、ショートカットの設定など機能性が豊かで使いやすさが安定している、エレコムのトラックボールマウスです。
NiZ 高性能キーボード
NIZは、静電容量無接点方式を採用しています。
静電容量無接点方式というのは、キーの入力を物理的な接触なしで行うというものです。一般的なキーボードのイメージだと、打鍵したとき、キーが押し込まれてキーを認識するスイッチと物理的に接触して認識されるようなもの。
物理的に接触するので、耐久性が低くなりがちです。
静電容量無接点方式は耐久性が高く、しかも静か! さらに、軽い力で入力できるため長時間使っていても指先が疲れにくいというメリットがあります。
エンジニアの作業はとにかく、キーボードを酷使するもの。同時に指先も酷使しているので、両方の負担を軽減できるところがエンジニアにおすすめできる点なんです。
デメリットがあるとすれば…高いことですかね。
NIZのものも、2万円はします。
LG 29インチ ウルトラワイドモニター
一般的なモニターサイズは、20~24くらいでしょうか。23インチを使っている人が、結構多いです。
これはなんと29インチ! 横にすごく大きいんですよ。デュアルモニターをしようかと考えている人も、これひとつあれば問題ありません。さまざまなウインドウを開きたい人にとっては、かなり良いですよ。
これにMacBook本体もあれば、かなり快適な作業環境になるのではないでしょうか。
グリーンハウス4軸モニターアーム
モニターを付属しているスタンドで立てるのも良いですが、作業用デスクって意外と物が増えるんですよね。最初は必要最低限のものだけを置いていても、いつの間にかマグカップを常に置くようになったり、ペットボトルを置いたり…。
人によっては喫煙具なども置いたりして、混沌としてきます。
モニターアームがあれば、デスクから物理的に距離を置けるので少しはスッキリしますよ。
さらに、ある程度の位置調整が出来るので、自分が見やすい位置に置くことで肩こりなども軽減できます。
おすすめなのは、グリーンハウスの4軸モニターアームです。価格も比較的安く、しかも評価も高いので迷ったらこれを買っておけば良いでしょう。デザインもスタイリッシュで、組み立ても簡単。
これでディスプレイを宙に浮かせれば、快適です。
エンジニアの在宅ワークに最適な作業環境まとめ
ここまで、エンジニアの在宅ワークに最適な作業環境を構築するための、おすすめアイテムを紹介してきました。
デスクとチェアからしっかりと整えることによって、かなり快適な作業環境になります。良いデスクとチェアはお値段も張りますが、長期的に付き合っていくものなので下手なものを買うより最初から高いものを買ったほうが良いですよ。
特にフリーランスの人は、作業効率が稼ぎやすさにも直結しますから。
デスクとチェアを揃えたら、PC周りにも気を配ってみると、完璧です。