常駐フリーランスエンジニアは簡単な仕事しか貰えない?スキルアップする案件とは

連載!フリーランス営業体験記

大手メーカーやSIerに常駐できたら、フリーランスのエンジニアでも比較的安定した収入が得られますよね。

フリーランスエンジニアを目指す人の中にも、大手で長期の案件を探している方は多いです。

しかし、常駐案件はエンジニアにとって本当に優良案件なのでしょうか?

この記事では、大手メーカーの常駐エンジニアを担当していた経験がある筆者が「フリーランスエンジニア×常駐案件のリアル」をお伝えしたいと思います。

  • フリーランスで常駐する人はどんな人か
  • 常駐先では重要な仕事を任されない?
  • フリーランスエンジニアがスキルアップするには

といったポイントについてまとめていますので、ぜひ読み進めてみてくださいね。

大手機械メーカー常駐のフリーランスエンジニア!安泰かと思いきや

私が担当していたTさんは、家電や車載器の案件で約20年のキャリアがありました。プロジェクトマネジメントの経験はないものの、上流から下流までこなせる頼もしい存在です。

とある車載器の案件が終わろうとしている頃、私はTさんからある相談を受けました。

「大手に常駐できる案件はないですか?」

実はTさんには妻と子供2人がいて、案件ごとに勤務地が変わったり単身赴任になったりするのに反対されていました。

幸い、私のお客様である家電メーカーで常駐のエンジニアを探されていたので、すぐに面談して参画決定となりました。

参画先の大手機械メーカーは自社社員育成に力を入れていた

大手家電メーカーでの常駐が決定したTさん、見事なマッチングで客先からの評価も上々。しかし、半年ほど経ったある日Tさんから相談を受けました。

「通いやすいし職場の雰囲気も良いんだけど、ちょっと仕事内容が物足りないんだよね」

保守案件ではなく開発案件でしたが、あまり手を動かす作業が無いとのことでした。

客先に確認すると、現在全体的に案件が落ち着いていて、新卒の若手や自社社員の育成期間にあたるとの回答。もうしばらく様子を見る事となりました。

重要な仕事を任されず、次第に若手のサポートがメインに

数か月後、常駐先のメーカーでは大きな開発案件が始まりました。ところがTさんの勤務内容はほとんど変わりません。

主に入社数ヵ月の若手のサポートに回っていて、コーディングの手が足りない時には実務をするという状態でした。

マネジメントやSE業務はメーカーの自社社員で行っていて、Tさんはほぼ関与できていません。

意外と多い!協力会社に重要な仕事を任せたくないメーカー

このようなケースはSIerよりもメーカーに多い傾向があります。「企業秘密」を他社に流出させたくない心理が働くので、SE業務やマネジメント業務はフリーランスでは手を出しづらいのです。

スキルは充分あるものの、仕事内容のせいで単価も上がらず

そんな状態でも常駐して1年が経ち、Tさんの単価交渉を行う事となりました。

結果は「据え置き」です。むしろ仕事内容からすると高すぎる、と逆にこちらが下げて貰えないか交渉されてしまいました。

フリーランスエンジニアが簡単な仕事しかもらえなくなったらどうする?

もしもTさんのように、常駐案件でどんどん仕事がなくなっていってしまったらどうしたら良いのでしょうか?

考えられる対策としては

  1. 積極的に仕事を引き受ける
  2. 営業担当経由で相談
  3. 思い切って別案件を探す

ということがあります。「常駐先で正社員になる事は可能か?」という事と併せて詳しく見ていきましょう。

自分から仕事を取りに行ってみる

営業のように案件を取りに行くという意味ではなく「この作業をやっても良いでしょうか?」という風に自発的に動いてみるのはかなり有効です。

特に人手が足り無さそうな作業であれば、客先も断りづらいでしょう。

仲介している営業経由で交渉してみる

自分で仕事を取りに行っても別の作業を指示されてしまったり、そもそも常駐先に作業があまり無かったりする場合もあります。

その際は直接客先に要求するのではなく、仲介している担当営業経由で仕事量を調整して貰った方がスムーズです。現在参画している案件以外で人手不足の部署があれば、同じ常駐先でも別プロジェクトに異動できる可能性もありますよ。

別案件への参画を目指してみる

担当営業に相談してもスキルに見合わない仕事ばかり任されてしまう場合は、思い切って別の常駐先を視野に入れるのもありです。

余程の不景気でなく、スキルやコミュニケーション能力に問題なければ、案件を探すのは難しくありません。

この場合も現場を抜ける際トラブルにならないように、まずは担当営業に相談しましょう。

常駐先で正社員になるのは可能?

「自社社員の育成が優先」なのであれば、常駐先で正社員になってしまうのが近道では?と思う方も多いかもしれませんね。仲介会社を通さずに、常駐先と直接契約を結んでいるなら常駐先の正社員になれる可能性はあります。

しかし、常駐先との間にSES(システムエンジニアリングサービス)の会社が入っているなら難しいと思ってください。常駐先が仲介会社とのトラブルを避けるため、基本的には引き抜きを行わないからです。

フリーランスエンジニアのスキルアップ方法

常駐のフリーランスエンジニアは安定しているものの、短期・中期案件をこなすエンジニアよりもスキルアップしにくい点がデメリットです。

続いては、フリーランスのエンジニア向けのスキルアップ方法を紹介します。

保守案件よりも新規・改修案件を選ぶ

もしも今の案件が常駐ではなかったら、次の参画先を選ぶ際に「新規開発」や「改修案件」を選びましょう。保守案件は手を動かす作業が少なかったりシステム全体の構造が見えづらいからです。

規模は大型で長期の案件よりも、1年くらいの短~中期案件の方が上流から下流まで満遍なく携われる可能性が高いです。

副業で別案件も同時にこなしてみる

フリーランスの良い所は「副業OK」なところです。常駐のフリーランスエンジニアで毎日余力がある場合は、自宅で別案件を受注してみるのも良いでしょう。

現在メジャーな方法は、クラウドワークスなどの「クラウドソーシングサービス」のサイトで案件を探す方法です。

足りない分野は資格で勉強するのもおすすめ

副業に自信が無ければ、資格の勉強でスキルの幅を広げてみるのも良いでしょう。

サーバー構築が弱ければ「LPIC」、コーディングスキルが弱ければ「Oracle認定Javaプログラマ」「PHP技術者認定試験」などがおすすめです。

【まとめ】フリーエンジニアの常駐は単価やスキルが上がりにくい

安定を求めて常駐の現場を探すフリーランスエンジニアの方は多いですが、常駐先によっては自社社員の育成や企業秘密を守る目的で重要な仕事が任されないケースもあります。

もし常駐先で仕事を任せて貰えなかったり、なかなか単価が上がらない場合は

  • 自分で仕事を貰いに行く
  • 営業担当に相談
  • 別案件を探す
  • 資格の勉強や副業でスキルアップ

というように動いてみましょう。

仕事に対して意欲があるという姿勢があるだけでも、評価に繋がりますよ。

筆者プロフィール

お名前:へみ
大学卒業後、関西で建設業・IT業界・製造業で人材派遣(汎用系、Web系、3DCADでの設計)の営業を5年間経験。自社社員の営業やフリーランスエンジニアとのやりとりを数多くこなす。
現在は寿退社し夫の家業である製造業の経理に従事。2児の母。
2016年からは副業で美容系ライターとしてWebメディアに数多く寄稿。2020年3月からは自身で美容系のWebメディアを立ち上げた。
趣味は美容研究、クラシック音楽、レース編み、ロードバイク。

Webメディア:30歳からの美容研究
Twitter:@hemmi81415047